関東地方整備局は2012年度、下保修局長の「肝いり」の取り組みとして、建設産業と公共事業のイメージアップに一層、力を注ぐ方針だ。新たな仕組みを作ると時間もかかることから、工事成績評定と特記仕様書に着目。現行制度の運用面で工夫を凝らす。また局長自身が折に触れて企業経営者らにイメージアップの重要性を説くことで、企業の自発的取り組みを促す。
9日に開催した日建連との意見交換会は、大手ゼネコンのトップが多数出席していたこともあり、格好の舞台だった。下保局長は、現場からの草の根運動で、建設産業、公共事業のイメージアップを図ってほしいと要望した。またその際、かかる費用を積算面に反映することは難しいが、工事成績の中で評価できることを伝えている。
実際に工事成績評定の考査項目の中には「社会性等」(地域への貢献等)があり、ここで対応できる。工事成績100点満点中、5・2点の配点。このうち3・2点は基礎点となっており、上積みの余地は2点となっている。この項目の評定者は総括技術評価官(事務所長)となる。
具体的な評価対象(レ点)項目は▽周辺環境への配慮に積極的に取り組んだ▽現場事務所や作業現場の環境を周辺地域との景観に合わせるなど、積極的に周辺地域との調和を図った▽定期的に広報紙の配布や現場見学会などを実施して、積極的に地域とのコミュニケーションを図った▽道路清掃などを積極的に実施し、地域に貢献した▽地域が主催するイベントへ積極的に参加し、地域とのコミュニケーションを図った▽災害時などにおいて、地域への支援または行政などによる救援活動への積極的な協力を行った▽そのほか――となっている。
11年度の工事成績評定(本官契約・2月分まで)では、戸田建設東京支店が施工した「醍醐山トンネル工事」(工事成績=72点)と日鉄トピーブリッジ東京営業所が施工した「圏央道東高架橋上部その4工事」(同=81点)の2件が、「社会性等」で満点の5・2点を獲得している。
工事成績評定は「出口」での仕組みだが、同局は現在、「入口」の対応として、積算上の共通仮設費に含まれているイメージアップ経費に着目している。
イメージアップ経費については現在、特記仕様書に実施内容を記載しているところだ。計上項目は①仮設備関係②営繕関係③安全関係④地域とのコミュニケーション――となっており、例えば①であれば緑化・花壇、④であれば完成予想図といった具合に、工事ごとに選択項目から選んでいる。
④の選択項目の中に「社会貢献」があるが、現在は選ばれていないこともあるため、これを原則として必須にする運用を検討。既に内部の会議などで、事務所へ方針を伝えている。
















