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千葉県警察本部

別館新築は竹江、構造はトマタニ/千葉中央警察署耐震改修などで設計

2012/05/25 日刊建設タイムズ

 県警察本部は今月21日の指名競争入札で、千葉中央警察署庁舎別館新築工事、千葉中央警察署耐震補強工事、八千代警察署大和田駅前交番新築工事の各設計業務を委託した。

 別館新築工事は竹江設計事務所(鎌ヶ谷市西佐津間1-18-1)が5580万円(予定価格7067万円)、耐震補強に伴う構造設計はトマタニ構造設計(千葉市稲毛区小仲台7-4-12‐102)が1300万円(予定価格1562万6000円)、大和田駅前交番新築工事はときた建築設計事務所(千葉市美浜区高洲1-14-7-101)が248万円(予定価格287万1000円)でそれぞれ落札した(落札額、予定価格とも消費税抜き)。設計工期は別館新築が300日間、耐震補強が180日間、大和田駅前交番新築が80日間。

 別館は2013年度に着工し、13~14年度の2か年で建設する。また、耐震補強は本年度の構造設計の後、13年度に意匠設計を行い、15年度の単年度で工事を実施する予定。大和田駅前交番新築は設計完了後、今秋にも工事が発注となる見通し。

 別館は現敷地内(千葉市中央区中央港1-13-1)に、RC造4階建て延べ約3100㎡の施設を建設し、留置課、刑事課、地域課、車庫など一部機能を移転する。総事業費は約20億円を見込む。

 千葉中央署については、蘇我地区への移転も検討していたが、移転の場合は用地費など事業費が嵩むことや、県が15年度までに県有施設の耐震化完了をめざしており、時間的な制約があることなどから、既存施設の改修と増設で対応することになった。

 既存の千葉中央署は1971~72年度の2か年で建設。竣工は73年1月で、県内で2番目に古く、県内最大規模の警察署。敷地面積は8264㎡で、施設規模はRC造地下1階地上5階建て延べ約4892㎡。当時の設計は榎本建築設計事務所(千葉市中央区長洲2-8-5)が担当。工事は、本体工事を旭建設、機械設備工事を中島電気、給排水衛生設備工事を第一管工事がそれぞれ施工した。

 同本部ではこのほか、県内の警察署のうち、耐震診断の結果、補強を要すると判定された匝瑳署、船橋東署、市川署、印西署、茂原署、成田署、銚子署の警察署7か所と交通合同庁舎、千城台第二待機宿舎を合わせた合計9施設について、総事業費7億9000万円を投入し、15年度までに耐震化を完了させる計画で準備を進める。

 各施設の規模と建設年度は▽匝瑳署=RC造4階建て延べ約1411㎡(1972年度)▽船橋東署=RC造4階建て延べ約3165㎡(1981年度)▽市川署=SRC造地下1階地上7階建て延べ約5147㎡(1976年度)▽印西署=RC造3階建て延べ約1098㎡▽茂原署=RC造4階建て延べ約1296㎡▽成田署=RC造4階建て延べ約1819㎡(1971年度)▽銚子署=RC造4階建て延べ約1442㎡(1972年度)▽交通合同庁舎=RC造4階建て延べ約1649㎡(1972年度)、など。

 本年度はこのうち、匝瑳署(匝瑳市八日市場イ559-1)の意匠設計と同署を除く8か所の構造補強設計を実施する。事業費は県の当初予算に7400万円を計上。

 匝瑳署は2013年度で工事を実施し、その他の施設は14~15年度の2か年で整備を進める。匝瑳署は昨年度、構造補強設計をカトウ建築事務所(千葉市中央区栄町36-10)に委託して作業を進めている。

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