初日の一般質問には、鈴木亮寛氏(自民)、鈴木定幸氏(自民)、島田幸三氏(自民)、齋藤英彰氏(民主)の4人が登壇。そのうち鈴木亮寛氏が、つくば野田線の整備状況を求め、小野寺誠一土木部長は本年度から中通川に架かる橋梁設計を行いたい考えを述べた。また取手つくば線については、軟弱地盤処理や橋梁下部工の工事に本年度から着手する予定に触れた。また齋藤氏が日立笠間線の整備状況を求め、小野寺土木部長は本年度末に全区間が供用できるよう舗装工事に着手する。
主な質問および答弁は次のとおり。
鈴木亮寛議員
【つくば野田線の整備促進】
小野寺誠一土木部長 つくば市境からみらい平地区までの約2㎞区間は、2009年度から新市町村づくり支援事業で整備に着手。この区間の整備にあたり、勘兵衛新田団地に連絡する市道との交差点からみらい平地区までの約700m区間を優先的に進めており、本年度は、引き続き残る用地の取得に努め、一部工事に着手する。
また、常磐道に架かる楢戸大橋から古川交差点まで約13㎞区間は、これまで約8割の用地を取得し、本年度も引き続き、点在して残る用地の取得に努めるとともに、中通川に架かる橋梁の設計を行う。今後、一定区間の用地が取得でき次第、拡幅や歩道設置の工事を順次行う。
【取手つくば線の整備促進】
小野寺土木部長 谷井田地内の谷井田稲戸井停車場線から、板橋地内の現道まで約4・1㎞のバイパス整備を進め、05年度までに、北側の板橋地内約2㎞区間を供用。
現在、残る約2・1㎞区間のうち、食い違い交差の解消を図るため、南側の一谷井田地内約500m区間で、中通川を横断する橋梁の整備を含め、優先的に事業を進めている。
これまでに約6割の用地を取得し、本年度も引き続き、残る用地の取得に努めるとともに、用地が取得できた箇所の軟弱地盤処理や橋梁下部工の工事に着手する予定。
鈴木定幸議員
【県道長沢水戸線の整備状況】
小野寺土木部長 常陸大宮市小場地区の小場常陸大宮停車場線との交差点の前後、約2・1㎞区間は幅員が狭く、大型車両とのすれ違いに支障を来していることから、1997年度より現道の拡幅事業に着手し、これまで交差点から北側の約1・6㎞区間の整備が完了。
残る南側の約500m区間では、用地取得のための測量の際に、一部地権者の協力が得られなかったことから、02年度よりやむを得ず事業を中断。
しかし、昨年度、地元で事業再開の要望があったことから、現在、地権者に協力の意向を確認中。協力の意向が得られれば、速やかに事業を再開し、本年度にも用地測量を実施した上で、狭隘な当該区間の一日も早い円滑な通行と安全の確保に取り組む。
【久慈川の常陸大宮地内の整備】
小野寺土木部長 堤防の整備は、必要な整備延長約49㎞のうち、4分の3にあたる約36㎞が既に完成。残る未整備の区間のうち、常陸大宮地内の小倉地区ほか3地区(高渡地区、大賀地区、辰ノロ・塩原地区)の霞堤は、国において、下流部の流下能力の向上や、上下流の整備バランス等を勘案しながら、霞堤の連続堤化を進めていくとの方針のもと整備が進められている。
このうち、小倉地区では、06年度から堤防整備に着手し、現在まで全体延長約1800mのうち約1100mが整備済み。
県としては、近年の大雨の発生回数の増加傾向も踏まえ、常陸大宮地内の霞堤の連続堤化の早期整備とともに、下流部の河道掘削などで、久慈川全体の治水安全度が向上するよう国に働きかける。
島田幸三議員
【県道紅葉石岡線の整備】
小野寺土木部長 はじめに、小美玉市上吉影地区から野田地区に至る区間の歩行者の安全確保について。
当区間では、既に両側もしくは片側に歩道が整備され、沿道にある小中学校の通学路として利用されているが、野田地区は、一部で歩道が狭いなどの区間がある。このような中、本県では通学路に関する各学校の調査も踏まえ、学校、警察、道路管理者などが協力し、緊急の合同点検を実施する。
これら点検結果を踏まえ、それぞれの通学路で、関係機関が連携しながら、早急に交通安全上必要な対策を検討する。当地区にも、これら点検結果を踏まえた上で対応を検討してまいりたい。
また野田地区の雨水排水対策だが、当地区では、一部の区間で道路排水施設が未整備。
この区間の沿道は雨水がたまりやすい低地であるとともに、流末となる水路等が未整備であることから、雨水排水対策は、道路だけではなく、宅地や農地など、地区全体で取り組む必要がある。
引き続き、小美玉市や地元と充分に調整しながら道路を含めた排水対策を検討する。
齋藤英彰議員
【主要地方道日立笠間線の整備見通し】
小野寺土木部長 国道6号や国道245号の幹線道路と並行するように、西側の山間部に全体約6・1㎞のいわゆる山側道路を計画し、県と日立市が協力して整備。
このうち、県では、北側に位筺する金沢町から大久保町までの約2・9㎞区間を県道日立笠間線バイパスとして整備しており、2008年3月に、金沢町地内の約800mを供用。
残る約2・1㎞区間は、昨年度までに主要な構造物である橋梁2橋が既に完成し、本年度は橋梁前後の切土工事などを進めているところで、この工事が完了次第、舗装工事に着手する。県としては、本年度末に全区間が供用できるよう整備を進める。