合併特例債や社会資本整備総合交付金を活用し上野原市は、JR上野原駅の周辺整備を計画している。今秋以降には、駅周辺整備に伴う実施設計を委託する予定で、今後関係機関と協議をしながら、建物補償なども、同時に進める考えだ。実施設計などの業務が順調に進めば来年度に換地設計委託や、用地買収作業を実施。本格的な基盤整備工事は2014年度以降とみられる。
周辺整備に先駆け昨年度に、構造物、公共施設や社会資本総合整備計画作成業務各一式などの基本設計を、オオバ(東京都目黒区青葉台4-4-12-101・電話03-3460-0111)へ委託済み。そのほか、駅周辺整備測量を東測(上野原市上野原2085・電話0554-62-3793)、また同地区地質調査を萩原ボーリング(甲府市上今井町740-4・電話055-243-4777)も同年度にそれぞれ発注している。
市による駅周辺整備事業は、2011年度~20年度までの10カ年。大きく分けて前期と中期、後期の3期で整備を進める。
このうち前期(11年度~13年度)は、▽事業実施に向けた調査や検討▽関係機関協議・調整関係地建者と合意形成▽駅前広場や道路などの設計▽個別事業の計画策定-。中期(13年度~16年度)と後期(16年度~20年度)は、▽基盤施設整備▽建築物整備▽景観形成(公共施設、建物、まち並み)を行う。
市では昨年度末に駅周辺整備基本計画を策定した。基本構想に基づき、駅周辺整備を具体的に進めるため、6項目のアクションプランをまとめた。
プランは次のとおり。
①駅前広場整備・改善(駅北口と駅南口での機能分担・連携を基本)
②駅前へのアクセス道路及び駅周辺道路の整備・改良(主要地方道四日市場上野原線など)
③駅前広場整備と併せた複合市街地の形成(多様な都市機能を導入)
④歩行空間及び緑のネットワークの形成(サイン計画)
⑤自然美と調和する景観の形成(展望景観を活かし施設整備や建物の立地誘導)
⑥ルールなどに基づき住民や民間事業者などが主体となって進めるまちづくり(地場木材や自然エネルギーを活用した住宅建設)
【写真=上野原駅周辺地区】