県茨城港湾事務所は、震災で被災した那珂湊漁港(ひたちなか市湊本町)で、「泊地(水深5m)浚渫工事」と「水深4m岸壁災害復旧工事」の工事をそれぞれ第2四半期に発注する予定だ。
那珂湊漁港では岸壁が約100m以上にわたり沈下陥没し、水揚げの船が着岸できない状況となったほか、魚市場も大きく被災。また港内には土砂が広範囲に流入した。
県では応急復旧を行う一方で、本格的な災害復旧に向けて災害査定を国へ依頼。査定設計をパスコに委託するなどして工事発注の準備を進めてきた。
まず「泊地(水深5m)浚渫工事」は、1万2000立方mの浚渫を3カ月で行う予定。第2四半期に一般競争入札の公告を見込む。
続く「水深4m岸壁災害復旧工事」では、県の調査船や取締船が係留している岸壁と南側に隣接する臨港道路を復旧させる。
全体延長が279・1mで、コンクリート舗装が225㎡、アスファルト舗装が599㎡。そのうち岸壁部分が98・5m、道路部分が100・2m、取付護岸部分が35m、防波護岸部分が45・4m。第2四半期に指名競争入札で発注し、4カ月で施工予定。
その後、水深3m岸壁辺りの部分を直す予定。2013年度を目途に工事完了を目指していく。
そのほか那珂湊漁港では、ことし5月に「漁港維持修繕工事」を東水建設㈱(ひたちなか市平磯町)へ発注。10月15日をめどに陥没した箇所を修繕している。
【図=復旧計画図】