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交通手段バスが有力/リニア駅-甲府駅アクセス/県リニア活用推進懇談会開く

2012/07/18 山梨建設新聞

 県リニア活用推進懇話会が13日、甲府市内で開かれ、県はリニア駅と甲府駅を結ぶ交通手段として「バスが有力」とした上で、「さらにより早く甲府駅とを結ぶ方法も考えていきたい」と路面電車などの整備も検討していく方針を示した。県は今後、交通需要予測や専門家の意見などを踏まえ交通手段を絞り込んでいく。

 今回県が示した新交通システムは6つ。高架専用軌道上を走る「モノレール」と「AGT」、高架専用軌道のほか一般道ではバスとして走行できる「DMB」、軽量な車両を使う次世代型路面電車といわれる「LRT」、バスを連結した格好で路線バスより多くの輸送能力がある「BRT」、マイクロバスを改造し、一般道と線路両方で走行できる「DMV」。

 モノレールは1㎞あたり100~190億円、小型車両を使ったAGTは70~120億円整備にかかる。これに対しバスを使うBRTでは5~7億円とモノレールに比べ安価で整備でき、かつ1台あたりの定員が130人程度と路線バスの1・5倍の輸送能力がある。このため県では厳しい財政状況や将来的な維持管理費などを踏まえバスによるアクセスを検討しているとした。

 委員からは「身延線からリニア駅を経由し、また身延線に戻ってくるような次世代の路面電車を他県に先駆け山梨に整備してもいいのでは」とLRTを推す意見も出た。またバス輸送とした場合には観光面を考え、リニア駅と富士五湖地域とを結ぶ新たな道路整備が必要との意見も出された。

 委員として出席した荻野正直笛吹市長は「甲府と富士五湖地域を直結するトンネルがもう1本必要との意見も聞いている」と話し、新たなルートの整備が必要との意見を述べた。

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