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茨城県東海村

久慈川河川敷運動公園で/サッカー場海側に整備/来年度は山側に1面

2004/06/22 日本工業経済新聞(茨城版)

 那珂郡東海村は、記者の要請及び情報公開の一環として、初の定例記者会見を村役場行政棟3階の庁議室で開いた。当日は、16~18年度実施計画の新規事業、重点事業を中心に6月定例議会の内容など、村上達也村長が説明。村上村長は「村が進める主要施策や重点事業を知って、多くの方に周知して頂きたい」などと述べた。

 新規事業として、久慈川河川敷運動公園整備事業を挙げたほか、ISO14001環境マネジメントシステムの維持管理事業を説明。重点事業では、東海病院の建設事業をはじめ都市計画道路整備事業、バイオマス利活用フロンティア推進事業について触れた。

 このうち久慈川河川敷の運動公園整備は、第3四半期にサッカー場1面の整備(海側)を2390万円で実施する見通しで、17年度に山側のサッカー場1面を、18年度にはソフトボール場5面の整備を予定。

 都市計画道路の整備は、小松原笠内線、石神外宿原電線、五反田線の3路線を対象とし、なかでも小松原笠内線は、すでに測量と設計を終えており、今年度に用地取得の作業を行う。

 なお、建設関連の新規・重点事業は次のとおり(◆事業名<1>事業のねらい<2>予算を含む事業概要<3>進行過程<4>予想される効果と影響<5>事業推進上の問題点)。

【新規事業】

◆久慈川河川敷運動公園整備事業

 <1>村内の貴重な自然と河川敷などのオープンスペースを有する久慈川において、村民の憩い、ふれあい、健康増進の場となる新たな空間として有効に活用することを目的として計画的に河川敷を整備

 <2>16年度=サッカー場1面整備(JR常磐線海側)、今年度予算(2390万円)

 17年度=サッカー場1面整備(JR常磐線山側)

 18年度=ソフトボール場5面整備(JR常磐線山側)

 <3>国土交通省とサッカー場1面整備(JR常磐線海側)にあたり協議をしている。今年度の事業実施には国土交通省の理解を得ている

 <4>村民の多様なスポーツニーズに対応できるスポーツ施設を整備していくことで、広く住民のスポーツ活動・コミュニテイーづくりの場となることを目指していく

 <5>今後、整備・維持管理費用について多額の事業費が予想される。

◆1SO14001環境マネジメントシステム維持管理事業

 <1>環境基本計画の実現と地球温暖化対策実行計画の取り組みを行い、役場の事務事業等の環境負荷を継続的に改善することにより、地球環境の保全に役立てていく

 <2>内部監査や職員教育を行いながら、役場本庁舎を対象とした環境マネジメントシステムを適切に運用管理していくことにより、村の事業からの環境負荷を継続的に低減ししていく

 エコオフィスプランや環境基本計画を実現するために、各課単位で「目的・目標とプログラム」をつくり、進捗管理しながら監査・評価し、改善していく

 <3>平成15年度実績調査を行うとともに、16年度の環境側面調査を行う。環境委員会・環境管理委員会を開催し、進行状況の把握と改善について協議していく。また、チェック機能の内部監査を充実することにより、スムースなサーベイランス審査へつなげていく

 <4>役場も1事業者として、地球環境保全の役割をになう。行政が取得することにより、地域へのリーダーとして広がりを期待する。ISO取得することにより、行政事務の効率化や事務事業に役立ち、すべての事務事業に環境配慮ができる。

 <5>全職員への環境意識の徹底、公共事業への環境配慮の浸透、庁舎外公共施設への周知・徹底

【重点事業】

◆都市計画道路整備事業

 <1>小松原笠内線道路整備=須和間・船場地区及び通学路としての交通状況の改善と、東海村からひたちなか市への広域的な道路利用を図る

 石神外宿原電線道路整備=緊急避難道路として位置付し、国道6号から高速道路の側道まで整備を進める

 東海駅五反田線=JR東海駅への利便性の向上と周辺幹線道路の渋滞緩和を図るため、国道245号線までの延伸を図る

 <2>小松原笠内線=15年度に測量及び設計業務を行い、16年度から用地買収を進める(事業計画L740m、W16m)、16年度分(補償調査費300万円、補償費700万円、用地取得3000万円)

 石神外宿原電線=15年度に地元説明会を行い、16年度に測量及び設計業務を進める(事業計画L470m、W8m)、16年度(測量及び設計費1200万円)

 五反田線=細浦土地改良区にかかる用地の先行取得を16年度から進める(事業計画L1580m、W16m)、16年度(用地取得2670万円)

 <3>小松原笠内線=10月頃から用地買収開始

 石神外宿原電線=8月以降に測量及び設計業務発注予定

 五反田線=9月頃より用地取得

 <4>小松原笠内線=茨交団地開発により今後の交通量の増加が見込まれる中、通学路として安全性の確保ができる

 石神外宿原電線=国道6号から高速道路の側道に接道することにより、災害時の緊急避難道路として住民の安全確保ができる

 五反田線=東海駅から国道245号まで直接つなぐことにより、周辺幹線道路の渋滞を緩和させ地域の利便性が図れる

 <5>小松原笠内線=道路整備にかかる財源確保の調整が必要

 石神外宿原電線=緊急避難時に東海パーキングエリア内に進入できるよう道路公団に働きかけが必要

 五反田線=道路の高低差があり水田部分は橋梁となるため整備費用がかかる

◆東海病院建設事業

 <1>東海病院は昭和57年に開設以来、20年以上が経過し、老朽化・狭隘化が進行する中、村民への十分な医療サービスが提供できない状況となってきていることから、これを解消し、村民に身近で質の高い医療サービスや療養環境を提供するため新病院の建設を進める

 <2>病床規模=一般病床は従来の30床から40床に増床。併せて療養病床を新たに40床設置。合計80床(従来は30床)

 診療科目=内科、小児科、外科、耳鼻咽喉科、歯科に加え、新たに整形外科を新設

 その他=リハビリ施設の新設、述床面積(約7000㎡)、建設用地(東海村大字村松地内、清掃センター隣接地、約1万8479㎡)、構造(RC造3階)、総事業費(約41億円、用地取得費、造成費含む)

 <3>16年4月に新病院建設準備室を新たに設置し、移転・新築に向けた設計や建築工事、医療機器整備などの業務に取り組んでいる

 造成工事(16年11月末完成予定)、実施設計(16年9月末完成予定)、建築工事(16年10月着手、18年3月完成予定)、開院(18年5月予定

 <4>外来診療体制の強化や療養環境の整備により、保健・福祉と連携した地域医療体制の確立、地域に密着した質の高い医療サービスの提供

◆バイオマス利活用フロンティア推進事業

 <1>村内の有機性資源を活用し、農業を基軸とした食物の循環システムを確立する

 <2>村内の有機性資源の調達、試験圃場における堆肥を使用した減農薬、減化学肥料栽培及び土壌分析などを行ない、東海村の農家が必要とする堆肥を製造し、この製造した堆肥により栽培した農産物を販売するシステムを整備する(159万2000円)

 <3>本年度は検討委員会を立上げ、堆肥の製造の検討を行なうと共に、堆肥を用いた試験栽培を行う

 <4>減農薬や減化学肥料栽培の普及、ブランド化への発展、生ごみ削減による地球温暖化防止への寄与

 <5>栽培した野菜の販売システムの確立



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