松本砂防事務所工事安全対策協議会(会長=判田乾一松本砂防事務所長)は26日、2012年度建設労働災害防止大会を松本市のキッセイ文化ホールで開いた。
下半期を控えこれから工事が本格化すること、また降雪期を迎えるなどして事故が多くなることが懸念されるため、北陸地方整備局の建設労働災害防止週間(毎年9月の第4週)にあわせて毎年実施しているもの。大会には工事施工関係者や監督職員ら約60人が参加、安全意識の向上を図った。
大会の冒頭に協議会長の判田所長(写真)は、北陸地方整備局発注直轄工事の今年8月末現在の事故件数は57件と昨年の約8割、過去5年で最も少なくなったと報告、「逆に松本砂防事務所管内では3件発生しており昨年同時期より多い」と懸念。また「今年は浦川で土石流が頻発している。我々が相手をする北アルプスの条件は厳しい」として、管内工事現場では特に気象状況には十分注意を払ってほしいと要望していた。
大会では、松本労働基準監督署の鎌倉博史労働衛生専門官が最近の労働災害の特徴と問題点について講話、谷口繁一工務課長が管内の災害発生状況、伊巻幹雄姫川出張所長が今年の浦川の土石流発生状況、野村昌弘調査課調査係長が金山沢の不安定土塊の移動についてそれぞれ報告、安全スローガン表彰などが行われた。
今年の安全スローガンは、25社から158件の応募があったなかから3件が選定され、今後一年間は現場事務所等に掲示され、常に安全への配慮を喚起する。
2012度安全スローガンは次のとおり(カッコ内は標語考案者※敬称略)。
◇危ないよ 伝える勇気が 身を結ぶ(相澤浩市・相澤工務店)◇安全は 他人に頼るな 任せるな(下川満・金森建設)◇こころはひとつ 笑顔で築こう ゼロ災害(老野裕介・傳刀組)
【写真=今年の安全スローガンを参加者全員で唱和した】