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中部横断、順調な進捗/NEXCO中日本

2012/10/05 山梨建設新聞

 NEXCO中日本南アルプス工事事務所は本紙の取材に応じ、中部横断道の進捗状況を説明した。同事務所では、新清水JCT-双葉JCT間74㎞のうち国直轄区間と供用部を除く18・6㎞を建設。直轄区間を挟む格好で六郷IC-増穂IC間9・3㎞、静岡県境-富沢IC間9・3㎞を整備している。用地買収は8月末までに両区間ともに9割以上が完了。六郷-増穂間では順調に工事が進み、工事着手率は90%に達した。

 同事務所主体の工事で、本年度中に発注を計画しているのは、残すところ「原トンネル工」(市川三郷町)と「新川橋ほか1橋」の2件。いまのところ本年度中に工事を追加する予定はないという。

 原トンネルは、JR身延線「落居駅」から南へ約500mに建設。工事概要は、明かり部を含めた工事延長約1・5㎞、トンネル延長約1㎞(全幅9・5m)、切盛土工約8万立方m、橋台約10基、橋脚2基-などを予定。工期は33カ月を見込む。この工事概要は年度当初の計画段階のものだが、同事務所工事課は「ほぼ変更はない」とし、年内公告を予定する。

 新川橋は市川三郷町黒沢地内に建設。メタルの2主鈑桁橋(鋼重800t)で下部は岡谷組が施工中。上部については詳細設計・製作・架設を一括発注する。基本設計は橋梁コンサルタントが担当した。公告は計画通り年明けに行う予定。工期は32カ月を見込んでいる。

 六郷-増穂間では本年度、新川橋下部のほか富士川橋上部工(市川三郷町-富士川町)を公告。11月7日に入札を予定する。同橋は鋼3径間連続2主鈑桁橋+鋼9径間連続細幅箱桁橋。コンクリート約3100立方m、型枠約9200㎡、鉄筋約700t、鋼材約2400tを使用する。

 静岡-富沢間の工事着手率は8月末現在約44%。本年度は平良高架橋(南部町福士)、福士川第一橋(南部町福士)、高山橋上部(静岡県静岡市清水区高山)を公告。福士川第二橋を指名競争で神稲建設に発注した。福士川第一橋は9月25日に入札が行われ、大成建設が落札。高山橋上部は11月29日に入札を予定する。年明けには同社清水工事事務所管轄の吉原高架橋上部工も発注される予定だ。

 来年度以降に計画する主な構造物は、石合トンネル(L509m)、森山トンネル(L1734m)、東根熊トンネル(L766m)、平トンネル(L506m)-など。供用開始は六郷-増穂が2016年度、静岡-富沢が17年度を予定する。


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