県県土整備部営繕課、施設改修課、県警察本部、県教育庁など主要部局は、本年度上半期に、県立学校大規模改造工事の耐震補強設計及び意匠設計、香取合同庁舎基本設計、千葉中央警察署別館新築工事実施設計、警察署9署ほかの実施設計、千城台西県営住宅第4期1工区実施設計、鎌ケ谷四本椚県営住宅第1工区実施設計、県立高校3校(国分高校、東葛高校、銚子高校)の建築工事実施設計などの大型建築営繕工事の実施設計を委託した。
また、来年度以降に設計等の予定される案件としては、がんセンター施設整備の基本計画、県立保健医療大学整備の検討調査、県立中央図書館の事前調査、救急医療センター・精神科医療センター建設候補地災害対策調査委託などが、各担当課から公募型プロポーザルなどで委託されている。
香取合同庁舎は、県土整備部営繕課が本年7月から9月にかけて指名型プロポーザルを実施し、アール・アイ・エー(東京都港区港南2-12-26港南パークビル)が当選し、先月21日に1890万円(消費税抜き)で基本設計委託の契約を締結した。規模はRC造4階建て延べ約4887㎡。来年度で実施設計を行い、2014年度に着工し、14~15年度の2か年で整備する計画。総事業費は約19億円を見込む。建設場所は香取市佐原地区。
警察本部の千葉中央警察署は、施設の老朽化から別館を新築するとともに既存庁舎の耐震補強を実施する。設計は別館新築を竹江設計事務所(鎌ケ谷市西佐津間1-18-1)、耐震補強をトマタニ構造設計(千葉市稲毛区小仲台7-4-12-102)が担当。別館の規模はRC造4階建て延べ約3100㎡で、総事業費は約20億円を見込む。また、既存施設はRC造地下1階地上5階建て延べ約4892㎡の規模。
警察署では千葉中央警察署のほか、船橋東警察署、印西警察署、茂原警察署、銚子警察署、成田警察署、市川警察署、匝瑳警察署で耐震構造設計(匝瑳は意匠設計も)を委託している。
県営住宅では、県土整備部住宅課が千城台西県営住宅第4期1工区と四本椚県営住宅1工区の実施設計を委託。
千城台西県営住宅は4期で154戸を整備する計画で、このうち本年度は1工区47戸分の設計を委託した。設計は田中建築設計事務所(千葉市稲毛区稲毛東3-16-12二葉ビル)が担当。また、鎌ヶ谷四本椚県営住宅は全体で152戸を整備する計画で、このうち1工区56戸分の実施設計を委託。設計は須藤建築設計事務所(柏市柏2-7-23)が担当。
また高校の改築は、東日本大震災で被災した国分高校、東葛高校、銚子高校3校の管理棟を建て替える計画で、本年度で実施設計を委託。このうち国分高校は、県の9月補正予算で限度額5億2750万円の債務負担行為が設定され、本年度での工事発注が予定されている。設計は国分高校を榎本建築設計事務所(千葉市中央区長洲2-8-5)、東葛高校をコタカ建築設計事務所(柏市豊四季99)、銚子高校を日野建築設計事務所(旭市イの2025の4)がそれぞれ担当。
一方、来年度以降の設計等へ向けては、県病院局が、がんセンター施設整備基本計画と救急医療センター・精神科医療センター建設候補地災害対策調査を公募型プロポーザルで委託。
がんセンターは西病棟の改築を計画。本年度の基本計画はアイテック(東京都中央区新川1-25-12)が担当。救急医療センター・精神科医療センターは、建設予定地となっている千葉市美浜区豊砂地先の企業庁用地約6万㎡について、津波等の災害に関する安全性等を検討し土地利用計画を策定する。調査は日建設計(東京都千代田区飯田橋2-18-3)が担当。
また、健康福祉政策部医療整備課が保健医療大学校整備計画の検討調査を実施。みずほ情報総研(東京都千代田区神田錦町2-3)の担当で年度内に整備計画をまとめる。
このほかでは、県立中央図書館が改修に向けて本年度、改修計画事前調査を委託。調査の主な内容は、耐震改修工事の実施に伴う耐震補強方法の調査・検討、追加設備等の改善案の検討及び実現可能性に係る調査など。耐震補強方法の調査・検討では、同図書館の基本構造であるプレキャスト工法への対応やバリアフリー等を考慮したエレベーターの設置、狭隘化している書庫への自動化書庫の導入などについての調査検討を進める。調査は日建設計コンストラクション・マネジメント(東京都文京区後楽1-4-27)が担当。中央図書館の規模はプレストレスト・プレキャストコンクリート造一部RC造地下2階地上5階建て延べ約6171㎡。