月島機械(本社・東京都中央区、社長・山田和彦氏)は、大阪府安威川流域下水道中央水みらいセンター向け「過給式流動燃焼システム」をこのほど大阪府より受注したことを明らかにした。水環境事業における次世代型の下水汚泥焼却システムで、大阪府からの受注は初めて。
同社によると、現在、日本国内で稼働している下水汚泥用流動床式焼却炉は高い焼却効率を誇るものの、その稼働のためのエネルギー消費は大きなものになっているという。そこで同社はそれを改善するために同システムを開発し、1号機を東京都、2号機は神奈川県から受注している。
同システムは、流動床式焼却炉に過給機(ターボチャージャー)を組み合わせて構成。下水汚泥を約0・15МPaの圧力下で燃焼させ、その燃焼排ガスにより過給機を駆動して圧縮空気(燃焼空気)を製造する。それによって従来必要であった流動プロワと誘引ファンによる送風動力が不要になり、大幅な電力消費量の削減が可能となった。従来の高温焼却(850℃)に比べて、電力消費量は約40%以上、N2О発生量は約50%以上それぞれ削減する。