既存署意匠設計、交番等6か所建て替え
県警察本部は、新年度で千葉中央警察署別館新築工事に着工する。県の2013年度当初予算案に建設工事費2億5620万円と債務負担行為10億1900万円の総額12億7520万円の事業費を計上した。工事は13~14年度の2か年で実施する。別館新築工事の実施設計は、昨年5月の一般競争入札で竹江設計事務所(鎌ヶ谷市西佐津間1-18-1)が5580万円(消費税抜き)で落札し、担当している。
別館は、現敷地内(千葉市中央区中央港1-13-1)にRC造4階建て延べ約3685㎡の施設を建設し、留置課、刑事課、地域課、車庫など一部機能を移転する。
一方、既存の千葉中央警察署の耐震補強工事では当初予算案に意匠設計費として1650万円が計上された。本年度の耐震補強設計に続いて、新年度は大規模改修に向けた意匠設計を実施する。工事は別館建設後、15年度の単年度事業で実施する予定。本年度で実施している耐震補強設計はトマタニ構造設計(千葉市稲毛区小仲台7-4-12-102)が担当。委託金額は1300万円(消費税抜き)だった。
千葉中央署の整備は、施設の老朽化から実施する。当初は蘇我地区への移転も検討していたが、移転の場合は用地費など事業費が嵩むことや、県が15年度までに県有施設の耐震化完了をめざしており、時間的な制約があることなどから、既存施設の改修と別館の新設で対応することになった。
既存の千葉中央署は1971~72年度の2か年で建設。竣工は73年1月で県内で2番目に古く、県内最大規模の警察署。敷地面積は8264㎡で、施設規模はRC造地下1階地上5階建て延べ約4892㎡。当時の設計は榎本建築設計事務所(千葉市中央区長洲2-8-5)が担当。本体工事は旭建設、機械設備工事は中島電気、給排水衛生設備工事は第一管工事がそれぞれ施工した。
このほか県の当初予算案では、交番・駐在所整備事業に1億3354万円の予算を計上し、老朽化の著しい交番等の建て替えや交番・駐在所のリフォームを実施する。事業費の内訳は、建て替えが1億800万円、リフォームが2554万円。
建て替えは、①習志野警察署京成津田沼駅前交番②松戸警察署新松戸交番③市原警察署白鳥駐在所④鴨川警察署吉尾駐在所⑤船橋警察署緑台交番⑥茂原警察署東駐在所の6か所、リフォームは①千葉西警察署幕張メッセ交番②君津警察署上総幹部交番③館山警察署平群駐在所の3か所を予定している。
このうち緑台交番と東駐在所は、本年度で実施設計を委託。緑台交番は出堀建築設計室(船橋市高根台1-8-3)、東駐在所は千都建築設計事務所(千葉市美浜区真砂3-1-2)がそれぞれ担当している。
また同本部では、県内の警察署のうち、耐震診断の結果、補強を要すると判定された匝瑳署、船橋東署、市川署、印西署、茂原署、成田署、銚子署の警察署7か所と、交通合同庁舎、千城台第二待機宿舎を合わせた合計9施設について、総事業費7億9000万円を投入し、15年度までに耐震化を完了させる計画だ。本年度は県の当初予算が知事選に伴う骨格編成となったため、事業費は6月補正予算で措置することになる。