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茨城県那珂町

図書館の建設等盛る/那珂町と瓜連町が合併調印

2004/07/14 日本工業経済新聞(茨城版)

 平成17年1月21日の合併を前に、那珂町と瓜連町は12日、センチュリープラザNAKAで合併協定調印式を執り行い、「那珂市」の基本的まちづくり指針となる新市建設計画を公表した。それによる平成16~26年度の歳出総額は1825億6500万円で、このうち工事関連の費用となる普通建設事業費に278億円を掲げた。主な事業として、12月の着工を目指す図書館の整備をはじめ上菅谷駅・瓜連駅の周辺整備、公営住宅の整備、小中学校の大規模改造と耐震補強事業、先端科学関連企業の誘致を実施。一方、県事業として橋梁下部工が進む常陸那珂港山方線(仮・木島橋)や国道118号、常北那珂線(仮・那珂川新橋)、都市計画道路上菅谷下菅谷線、一級河川早戸川改修などの各事業を推進していく。

 当日は、橋本昌県知事や衆・参議院議員、県議会議員を来賓に、各市町の議会議員など関係者が多数出席。協定書の調印を前に、合併方式(瓜連町を廃して那珂町に編入)、合併期限(17年1月21日)、新市名称(那珂市)など27項目が説明された。

 両町長および立会人、県知事が署名した後、小宅近昭・那珂町長は「町誕生50周年の節目に、つながりの深い瓜連町と合併できることを喜びつつ、魅力ある新たな市政を期待したい」と述べ、関谷哲生・瓜連町長が「半世紀にわたる町の歴史に幕を閉じるのは苦渋の思いだが、新たな効果への期待と住民の幸せのため努力したい」と語った。

 この日公表となった新市建設計画は、「自然・地域・ひと・先端科学が融和したまち」を将来像に、土地利用の基本構想、基本方針6項目の施策、公共施設の統合整備、財政計画などに分類されたもの。

 このうち基本方針6項目の施策には、より方向性を示した主要事業として、上菅谷駅と瓜連駅の周辺整備事業をはじめ、土地区画整理事業、公営住宅の整備、公共下水道整備、小中学校校舎等の大規模改造および耐震補強事業、コミュニティセンター整備、図書館の整備、そして先端科学関連企業の誘致などを掲げている。

 このほか県事業として、国道118号整備事業、県道では常陸那珂港山方線(仮・木島橋)および常北那珂線(仮・那珂川新橋)整備、都市計画道路の上菅谷下菅谷線整備、また一級河川である早戸川の改修など、各事業を推進していく。

 一方、建設計画の基盤となる財政計画を見ると、地方税や地方交付税、合併特例債などの地方債を財源に、歳出総額を1825億6500万円とし、このうち工事関連の費用となる普通建設事業費には278億円、維持補修費に31億9000万円を試算している。

 なお、建設関連の主要事業は次の通り(◇は県事業)。

《安全で快適な住みやすいまちづくり》

【防災対策の推進】

◇一級河川早戸川改修事業促進

【交通環境の充実】

◆幹線道路整備事業の推進

◆生活道路整備事業の推進

◇国道118号整備事業

◇県道常陸那珂港山方線(仮・木島橋)整備事業

◇県道常北那珂線(仮・那珂川新橋)整備事業

◇県道那珂湊那珂線整備促進

【土地利用の適正化】

◆地籍調査の推進

【市街地の形成】

◆上菅谷駅周辺整備事業の推進

◆瓜連駅周辺整備事業の推進

◆土地区画整理事業の推進

◆まちづくり事業の推進

◆街路整備事業の推進

◇都市計画道路菅谷飯田線整備促進

◇都市計画道路上菅谷下菅谷線整備促進

◇都市計画道路平野杉本線整備促進

【居住環境の充実】

◆公営庄宅の整備の推進

◆公共下水道整備事業の推進

《豊かな心と文化を育むゆとりある教育のまちづくり》

【学校教育の充実】

◆小中学校の校舎等の大規模改造事業の推進

◆小中学校の校舎等の耐震補強事業の推進

【生涯学習の推進】

◆コミュニティセンターの整備

◆図書館の整備

《活力があり賑わいのあるまちづくり》

【農業の振興】

◆農業基盤整備事業の推進

◆農用地の保全・農地流動化による優良農地の確保

【工業の振興】

◆先端科学関連企業の誘致

【商業の振興】

◆まちづくり事業の推進

◆街路整備事業の推進



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