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山梨県県土整備部

県が愛宕トンネルに太陽光計画

2013/03/15 山梨建設新聞

 県道甲府韮崎線「愛宕トンネル」(甲府市東光寺)の照明や換気設備の電力に充てるため県は新年度、新たに太陽光発電設備を設置する。同トンネルで使用する電力の半分程度を賄うもので、今秋にも設置を始め、早ければ年度内にも運転を始める。トンネルを含め道路設備に太陽光発電を導入するのは県内では初めて。

 県道路管理課によると、トンネルから東へ約250mの敷地(旧TDK跡地)約500㎡に太陽光パネルを設置。そこから、トンネル東側半分の設備につながる受電設備に送電する。発電量は最大49kw程度。照明や換気設備、ラジオの送信機などトンネル全体で使用する105kwのうち、東側半分の照明(約30kw)と換気設備の一部の電気を賄う。設計・検討業務はセントラルコンサルタントが担当した。

 新年度予算案には設置費7056万円が盛り込まれた。今後は設計の仕上げと積算を行い、設置は「10月頃になる予定」(同課)。年度末までには供用を始めたいとしている。同トンネルでは天井板の撤去も新年度に予定するが、太陽光設置への影響はないという。

 トンネル照明は夜間に比べ日中の照度を高く設定している。明るい屋外から急に暗いトンネル内に入ると内部が見えにくくなるためだ。県では日中に最も大きな電力が必要となることから、日中に発電する太陽光発電のがトンネル照明に適していると判断。近隣に適地もあり、2011年の年末頃から具体的な検討をはじめた。同様の取組はNEXCO西日本でも行っていて、既に大きな効果をあげている。

 県道路管理課の小島一男課長補佐は、愛宕以外のトンネルへの設置について「愛宕トンネルでの効果を検証した上で検討していきたい」としている。


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