月島機械(本社:東京都中央区佃2-17-15、社長・山田和彦氏)は「甲府市浄化センター汚泥焼却施設増設(機械設備)工事」をこのほど受注したことを明らかにした。同社が得意とする次世代型下水汚泥焼却システム「過給式流動燃焼システム」を導入するものであり、今回で4件目の受注。受注金額は16・2億円。
日本国内で稼働している下水汚泥用の流動床式燃焼炉は、高い燃焼効率を誇るが、エネルギー消費が大きいという難点がある。しかもそれらの多くが更新時期を迎えており、新たな設備を導入する際には、省エネルギー・温室効果ガスの排出削減が求められている。このニーズに応えたのが同社が開発した電力消費量と温室効果ガスの大幅削減を実現した同システムで、その実績を買われ、今回の受注に結び付いた。
同システムは、流動床式燃焼炉に過給機(ターボーチャージャー)を組み合わせて構成。下水道汚泥を約0.12MPaの圧力下で燃焼させ、その燃焼排ガスにより過給機を駆動して圧縮空気(燃焼空気)を製造。それによって、従来必要であった流動ブロワと誘引ファンによる送風動力が不要となり、大幅な電力消費量の削減が可能となった。従来の高温焼却(850℃)に比べて電力消費量は約40%以上、N2O発生量を約50%以上削減した。