和光市は総合体育館建設事業で、7月31日に設計基本提案最終選定審査を行った。公募市民投票の結果、安井建築設計事務所(千代田区、電話03-3261-5101)の提案が最多得票を獲得。野木実市長は「今日の投票結果を最大限尊重する」と話しており、同者のプロポーザル特定は、ほぼ決定したと言える。執行部では契約作業へと進み、その後は年度末までに実施設計作業をまとめ、17年度の着工へと備える。
選考日は、市長あいさつ、経過説明の後に、参加8者が20分ずつのプレゼンテーションを実施。その後、公募市民133名が一人一票で投票した。有効投票数129票のうち、同者が57票を獲得。2位の24票に大きく差を付けている。
和が生み出す「緑の丘の体育館・緑のランドマーク」を基本テーマに掲げている同者の提案は、4階建て。1階は210台収容のピロティー式駐車場とし、そのほか地下雨水貯留ピット、地下臨時汚水排水槽、発電機室、電気機械室、備蓄倉庫など。
2階はメーンアリーナ・サブアリーナを中心に、トレーニング室、体力測定室、会議室などを配置。
メーン・サブアリーナの上部部分となっている3階は、観覧席(約810席)、パークギャラリー(休憩・カフェ)、スポーツギャラリーなどのほか、1周約200mのランニングコースを設ける。4階は、柔道場、剣道場、弓道場など。
施設は屋上緑化(芝生屋根)と壁面緑化を施す。また太陽光利用、地中安定熱利用、雨水利用など自然エネルギーを積極的に活用する方針。さらに、センサー式節水型洗面器や人感センサースイッチ付照明の採用などにより省エネルギー対策を実施。
順調に進めば、17年度早期に工事発注し、2か年で整備する計画。建設地は、県営和光樹林公園の東側駐車場。工事費限度額は、20億円と設定している。