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神奈川県相模原市

JR相模線複線化で期成同盟会が総会

2013/07/10 日本工業経済新聞(神奈川版)

 JR相模線の複線化の実現化を求める沿線の自治体や、経済団体で組織する相模線複線化等促進期成同盟会(会長・加山俊夫相模原市長)は8日、相模原市中央区のけやき会館において平成25年度総会を開催した。顧問を務める地元選出の国会議員、県議会議員、市議会議員らを招くなか、実現化に向け、東日本旅客鉄道㈱(JR東日本)、国土交通省、国会議員への要望書の提出などを採択した。

JR相模線は、県の南北を結ぶ茅ヶ崎駅と橋本駅を走る33・3㌔の路線で、平成3年にこれまでのディーゼル(気動車)から電化された。両駅間をおよそ50分から1時間で結んでいる。期成同盟会は、10年に発足し、同線複線化の実現に向け、JR東日本や国等に対して要望活動の展開や沿線の市民に対するPR活動を行っている。

 会長を務める加山俊夫市長は「同盟会は設立以来、各駅における施設整備、関係機関の要望活動など、沿線市町、経済団体が一丸となり利用促進を図っている。リニアの手続きが進むことで、JR東海道新幹線新駅とそれを結ぶ相模線の複線化の期待感がますます高まってくる。機運を逃さずに複線化の実現を図っていきたい」とあいさつした。

 名誉会長の黒岩知事に代わり出席した吉川伸治副知事は「県では南北軸の強化のため複線化に取り組んでいる。地域のポテンシャルを向上させていくためにも沿線市町とスクラムを組んでいきたい」とい。

 議事では、事業計画とともにJR東日本や国会議員などに対し、単線であるため、運行本数の制約や列車の行き違いによる所用時間の増加など、周辺の鉄道と比較し十分なサービスが確保されておらず、駅舎等も整備が遅れており、利用者からは、改善のが強く望まれていると言う理由とともに、橋本駅周辺に駅設置が検討されているリニア中央新幹線と、それに伴い東海道新幹線新駅設置の可能性が高まるなか、2つをつなぐ相模線の複線化に対する期待は大きくなっているとし、複線化の早期実現を求めるなどの内容の要望書を提出することを採択した。

 この他、年度内に複線化実現化のため、現行の交通改善プログラムの改定し、新たなプログラムを策定することを確認した。改定は、リニア中央新幹線の事業着手や、少子高齢化等の社会情勢の変化を踏まえ行うもの。

 策定作業に当たっては、23年度に実施した東京都市圏及び沿線の現況分析や相模線に関係する将来構想等の整理や地域及び交通課題の整理。24年度の基本需要の推計、輸送サービス向上等の需要分析し、相模線サービス向上、駅及び周辺改善策、利用促進等の調査・検討を踏まえ、複線化により期待される整備効果等を示したうえ策定する。まとめ段階の秋口にも臨時に集まり、調整を図り、年度内の策定を図る。






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