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神奈川県座間市

キャンプ座間の返還跡地でマスプラン

2013/09/05 日本工業経済新聞(神奈川版)

 座間市は2日、中長期の行政計画のうち、都市計画の分野について示した都市マスタープランで、いままで計画を示していなかった在日米軍(キャンプ座間)が在る地域で、返還合意がされた地域を対象にした土地利用や都市づくりの方針案をまとめ、公表するとともに、市民からの意見募集手続きを開始した。病院の立地や新消防署の建設などを盛り込んでいる。

 キャンプ座間返還跡地地域は、小田急線相武台前駅に近接し、県道町田厚木線に接している場所。米軍基地のキャンプ座間は市の面積の3・5%(62㌶)を占め、まちづくりを進める上での大きな阻害要因になっている。市では国などに対し、早期返還を求め続け、これまでに市民体育館用地など5・9㌶が返還されているところだ。

 一方、キャンプ座間返還跡地については、米軍基地施設であることから、現行の23年3月に策定した都市マスプランにおいて、都市構造に関する将来像の記述、設定がなく、土地利用方針では、整理・縮小・返還の促進を求めるとともに、基地の返還が提示された際には、返還用地の有効利用を多角に検討すると記されている。

 今回は、23年10月の日米合同委員会で5・4㌶について、一部返還の合意とともに、国が返還に伴う条件整備をした後、市の利用が可能となったことを受け、24年1月に見直した跡地利用構想に基づくまちづくりが進められつつあることから、策定の運びとなった。

 すでに返還されている市民体育館第2駐車場用地0・2㌶を含めた5・6㌶に、隣接する大坂台公園(1・6㌶)、市民体育館(0・8㌶)を合わせた約8・2㌶を対象に、市の付属機関が策定したキャンプ座間基地返還跡地利用構想や市民からの要望等を踏まえ、まちづくりの方針を考えだ。

 地域を病院施設ゾーン、消防施設ゾーン、国が建設する陸上自衛隊家族宿舎のゾーン、道路、既存の体育館や公園とエリア分けしたうえ、施設の建設とともに、都市づくりの方針を立てた。このうち病院については8月に事業予定者が決まっている。

 市では一ヵ月間、意見募集をし、そのうえで計画を確定させる。






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