日本テクノ㈱(東京都新宿区西新宿1-25-1、馬本英一代表取締役社長)は、上越市内へのガスエンジン発電所『日本テクノ上越グリーンパワー(仮称)』の建設に向けて、26日に新潟県と進出協定を締結した。
同社では、上越市内の県営南部産業団地D区画の敷地面積1・7haでガスエンジン発電所の建設を予定しており、来年2~3月ごろにも着工し、2015年春の運転開始を目指す。
直江津港のLNG基地からのパイプラインが通る好立地であることが、同地への進出の決め手となった。LNG供給基地から延びるガスパイプラインを使って同地まで新たにパイプラインを地下埋設し、発電所へLNGが供給される。施設は川崎重工業㈱が設計から発電機器の供給および据付、土木建築工事一式をフルターンキー方式で請け負い、投資額には約100億円を想定する。
協定書に調印した馬本英一社長は「千葉県袖ヶ浦市での同様のガスエンジン発電所の成功から、多方面からの支援もあり新たな発電所の建設が可能になった。現在4万社の顧客を抱え、約8000社に電力を供給しているが、まだまだ拡大していく」との見通しを語る。
泉田裕彦知事は「新潟県を足場にした更なる規模拡大により、日本の産業構造が強くなることで、新潟も恩恵に預かりたい」と期待を寄せた。また、同席した村山秀幸上越市長は、「地元として感謝と歓迎を申し上げる。地域経済の活性化に大きな弾みであり、地域の発信力、知名度向上に期待する」と語った。
同発電所では、川崎重工業が開発したカワサキグリーンガスエンジン(KG-18-V)10基で構成される7万800kW級の発電所。10分で機動、5分で停止という機動性を活かして出力を調整することで、市場価格に左右されない安価な電力を供給する。また、発電効率は、世界最高の49・5%を誇る。同社では、12年に千葉県袖ヶ浦市で運転を開始した『日本テクノ袖ヶ浦グリーンパワー』に次ぎ2カ所の発電所となる。
【写真=協定を調印した馬本社長(中央)】