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国土交通省国営越後丘陵公園事務所

県央工業高生が伝統の技を体験

2013/11/30 新潟建設新聞

 北陸地整国営越後丘陵公園事務所は、このほど高校生を対象とした工事現場見学会を開催。県央工業高校建設工学科の2年生40人が、長岡市にある同公園内の作業現場2カ所の見学や左官施工の実演を体験した。

 この催しは、同事務所が建設産業の担い手育成の一環として企画。建設産業専門団体北陸地区連合会、県左官同業会、㈱大石組、㈱中越興業、㈲星左官店からの協力を得て行ったもの。

 約400haにも及ぶ広大な敷地の南側の一角、里山フィールドミュージアムのエリアに一昨年開館した「里山交流館『えちごにあん』」に到着した一行は、最初に現在工事が進む施設新築工事と道路整備工事の概要説明を受けた。

 本年度の「里山FA越の里山館新築工事」について説明した大石組の稲川現場代理人は、詳細な平面図を使いながら山古志の古民家移築による工事の概要を説明。移築施工上の課題を指摘しつつも、「一生に一度しか携われない大事な工事」と述べ、基礎工事が終了した今後の進捗に寄せる期待を語った。

 さらに、「めぐみの原区幹線園路整備工事」を担当している中越興業の片桐監理技術者が延長約420mの道路施工の進め方を解説。切土と盛土の差異、残土処理等の質問に丁寧に答え、生徒らは熱心にメモを取っていた。

 次に行われた左官施工の実演では、星左官店の親方2人が漆喰塗の技法を披露。高コストから敬遠されがちな施工方法だが、昨今その良さが見直されていることを受け、若者にも実際に触れてほしいとの要望で実現。

 親方の手から手際よく施されていく漆喰の塗跡。見様見真似で初体験した生徒の描く壁面に対し、穏やかな笑いが広がっていた。

【写真=漆喰塗の技法を体験した】


丘陵公園で現場見学会006134.JPG

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