さいたま市都市局は、自主的なまちづくり活動を促進するため、市街地の計画的な整備を推進しようとする団体に対して、活動費の助成を行っている。今年度も、今後のまちづくりのベースになり得る大宮駅東口地域で大宮ロフト周辺の北部地区、大門町1丁目地区の東口、宮町4・5丁目地区の勉強会と、氷川参道を中心とした協議会の4団体が独自の調査・研究を進めている。
交通結節点としての立地特性を持つ大宮駅東口は、市の都市拠点地区に相応しいまちづくりを目指しているが、事業推進にあたっては、地元主導型のスタンスを堅持している。
その一貫として、同地区4か所で自主活動を進めている団体に対して助成、活動に関しては、地元の動向を静観。市は事業手法など、説明要請などがあればサポートする姿勢を取っているが、地元単位でできる作業を中心に検討されている。
助成を受けて活動している「大宮駅東口北部地区商店街サミット」は、芝浦工業大学と提携して、商店街のあるべき姿を研究するとともに、防犯カメラ設置の研究、先進地の視察などを実施。
東口周辺地区における都市再生の拠点地区に位置付けている北地区は、宮町1丁目周辺地区のさいたま春日部線、中仙道、JR線と東口駅前広場区域に囲まれた約3ha。地区内には大宮ロフト、REX大宮などが立ち並び連日、多くの人でにぎわっている一方出、地区内の道路形態や防災上、好ましくない環境となっており、課題が多い。
また、「大宮駅東口はっするねっと」は、高島屋大宮店向かいの大門1丁目周辺が対象。ここでは、学生NPOと提携し、地域発展に向けた調査・研究を進め、放置自転車対策について検討。
「宮間ち4・5丁目地区まちづくり勉強会」は、地区の現状把握と課題を整理し、将来イメージなどを検討。
同地区の対象区域面積は、約10・5ha。老朽木造住宅が密集しているほか、地区内道路の幅員も狭い上、行き止まり道路も多く、緊急車両の通行に支障をきたすなど、防災面や居住環境に問題を抱えている。
これらの課題を解消し、住環境の向上を図ろうと、12年度に「まちづくり構想」を策定。
当時の構造では、地区内平和通を14mに拡幅するほか、高層・中高層などの住宅エリアなどを設定。店舗、住宅を併用して商住高層エリアも計画されている。
また、地区内に計画されている東西連絡道路がJR線をアンダーパスすることを想定し、暗渠部上部を公園として活用。公園北側には、コミュニティセンターを誘致し、健康施設や医療施設などの導入を盛り込んでいる。