相模原市は、南区の麻溝台・新磯野地区と当麻地区の一部区域について、開発を抑制する市街化調整区域から市街化区域への編入手続きを進めている。いずれも開発計画の進展に伴い、手続きが進められるもので、9日まで都市計画素案を示し、縦覧手続きを行っていた。今後は、都市計画決定に向け、公聴会(公述の申し出がある場合)の開催を経て、都市計画原案の作成に入る。
麻溝台・新磯野地区は、今春に開通したさがみ縦貫道路相模原愛川インターチェンジから3㌔の距離に位置し、市施行による土地区画整理事業「麻溝台・新磯野地区整備推進事業(南区麻溝台及び新磯野の一部38㌶)」でまちづくりを進める計画が立てられている。
土地区画整理事業は、38・1㌶の規模で、17㌶ずつを産業系と住居系で利用し、残りの4㌶を道路、公園などの公共施設に充てる。このうちの37・4㌶を市街化区域へ編入する。市街化編入と併せ、用途地域を第一種中高層住居専用地域、第二種住居地域、準工業地域及び工業地域とした。この他、区画整理の都市計画決定をはじめ、計画区域内の(都)村富相武台線(延長2・7㌔、幅員18m→27m、2車線から4車線)、(都)町田新磯線(延長1・0㌔、幅員11m→18m)の計画決定(変更)など行う。面的な整備の区画整理事業に併せて、建築物の用途制限など盛り込んだ地区計画などを定め、まちづくりを進める計画だ。
当麻地区は、さがみ縦貫道路相模原愛川インターチェンジ周辺に位置するもので、2・4㌶を調整区域から市街化区域へ編入し、用途地域としたほか、隣接区域を含めた地区計画に組み入れ変更する。この他、防火地域及び準防火地域、下水道の変更を行う。同地区は、編入区域と併せ周辺は、組合施行による土地区画整理事業が計画されている。
今回の2地区の編入で、市街化区域は6、820㌶(旧6、780)㌶に、市街化調整区域は4、208㌶(旧4、248㌶)となる。
市では、11月に住民らを対象とした都市計画の概要や手続きなどに関する説明を開催し、9日まで素案の縦覧手続きを行っていた。今後は24日に公聴会(公述の申し出がある場合)の開催を経て、都市計画原案の作成作業に入る県との協議を図ったうえ案の公告・縦覧、都市計画審議会を経て、告示という流れで進む。