地下水の永続的な利用策を協議する「長岡市地下水対策検討委員会」(会長=大塚悟・長岡技術科学大学工学部教授)のメンバーが6日、節水対策の実情把握を目的に、市内2カ所を現場視察した。
昨年12月の初会合で市内の地下水利用の状況や地盤沈下の傾向を報告。節水対策活動の一端に触れ、得られた意見を検討に反映したいとの環境政策課の意向で実施された。
『アオーレ長岡』で説明を受けた一行は、まず城内町2丁目地内の駐車場に設置してある散水施設の制御盤を見学。市が業務を委託している「節水パトロール隊」の2人から、地下水節水型消雪システム(インバーター式)の特徴について説明を受けた。
降雪量に応じて消雪パイプの散水量を自動制御する機器は、従来型との比較で50%の揚水量削減が可能。微量の雪を感知して散水量を調節する高機能型で、市内に270カ所ある市有施設中、75カ所に設置してある。
委員からはパトロールの頻度や節水効果などの質問が投げ掛けられた。
市の報告では、2月5日現在でのパトロールの状況は512件。降雪無しでの散水に対する指導が247件と最多で、次に多い降雪検知器の設定基準違反等が215件となっている。
また地下水位は川東地区の長岡高校観測点で地表面下マイナス16・07m(前年はマイナス20・2m)、川西地区の蓮潟中央公園観測点がマイナス22・16m(前年はマイナス33m)。地盤沈下の観測値は南陽北緑地でマイナス1・8㎜(前年はマイナス3㎜)、蓮潟中央公園がマイナス18・65㎜(前年はマイナス16㎜)。
地下水位の状況等が要件を満たしていないため、地盤沈下注意報の発令はゼロとなっている。
市では、来月下旬開催予定の協議の場で、今回の視察に寄せられた意見、要望等を示す方針だ。
【写真=パトロール隊による説明】