常磐自動車道の友部SAに、建設・管理コストの削減が可能なスマートIC(ETC専用IC)の設置が計画されている。今月2日には国土交通省が、スマートICを設置して問題点を把握する社会実験の平成16年度実施個所として友部SAなど全国7箇所を採択した。友部SAでの計画は、SA内の上下線にETCゲートを出入口1箇所ずつ設置し、SA内の改修、取付道路の整備などを行う。事業採択を受けて、国や日本道路公団、県などは今後、整備内容を詰め、SAの測量・設計、ETC機器の製作・設置、取付道の設計・整備などを進め、実験に備えていく。
社会実験は、学識経験者や利用者代表、警察、関係行政機関で構成する「友部SAスマートIC社会実験推進協議会」(会長=岡本直久・筑波大学システム情報工学研究科助教授)が行う計画で、先月に第1回会合を開いた
我が国のICの設置間隔は約10kmと、外国の約4~5kmと比べて長くなっている。
そのため国では、既存の高速道路や地域経済の活性化を推進するため、建設・管理コストを削減できるスマートIC(ETC専用)の導入を検討。
今年度からは、ICを増加させるためSAやPAに仮設ゲートを設置し、ETC専用ICの整備運営上の問題点を把握するための社会実験事業を行うことにした。
それを受け、茨城県内では友部SAに設置が計画された。これは、友部SAが常磐自動車道・北関東自動車道の両路線に接続できることや、設置によって友部町の中心部および新中心地区(旭町)とICが近くなること、県が構想している総合流通センターに直結できることなどによる。
事業実施に向けて、関係者が社会実験推進協議会を発足させるとともに、実験実施計画書をまとめて国へ応募し、このほど実施個所の採択を受けた。
計画では、友部SA(上下線)に、ETCゲートを出入口1箇所ずつ設置。合わせてSA内を改修し、友部町道との連絡道路(取付道路、L約600m)を整備。
実験では、友部町やその周辺地域からの高速道路へのアクセスの向上や、それによる地域の活性化などを検証する。実験期間はおおむね3か月から6か月を予定している。
このほど事業採択を得たため、国や日本道路公団、県などは今後、整備内容や実験内容を詰めて、SA内の測量・設計、ETC機器の製作・設置、取付道の設計・整備などを進め、実験に備える。