メタウォーター㈱(本社・東京都千代田区神田須田町1-25、社長・木田友康社長)は、ろ過材メーカーの日本原料㈱(本社・神奈川県川崎市川崎区東田町1-2、社長・齋藤安弘氏)から、ろ過地下部に設置する樹脂製集水装置の供給を受け、国内の自治体などへの納入を行う目的で、このほど日本原料と売買基本契約を締結したことを明らかにした。
メタウォーターは、日本原料が製造・販売するろ過材の交換が不要なろ過装置「シフォンタンク」や移動式砂ろ過浄水装置「モバイルシフォンタンク」の供給を受け、国内・海外の自治体や事業者などへの納入を行うため、昨年、日本原料とОEМ供給取引に関する契約を締結した。今回の契約は両社の連携をさらに強化するために締結されたもので、両社の事業拡大にも大きく寄与すると期待している。
メタウォーターは、日本原料が日本総販売代理店を務める米国Xylem社(旧レオポルド)の樹脂製ろ過池下部集水装置「レオポルドアンダードレイン」の供給を受け、国内自治体などへの納入が可能となるため、浄水分野においてさらなるビジネスチャンスの拡大が期待できる。
同社は上水・下水処理施設向けにセラミック膜ろ過システム、オゾナイザ、汚泥焼却炉、高速雨水処理システムなどの機械や受変電、計装、監視制御などの電気設備を開発、納入している。上水分野ではセラミック膜を用いたろ過システムによる水処理に強みを持ち、4月に国内最大規模の膜ろ過浄水場として稼働する「川井浄水場セラロッカ」(神奈川県横浜市)をはじめ、国内約120の浄水場でセラミック膜ろ過システムが導入されている。一方、日本原料は、ろ過材の専門メーカーであり、日本の水道水の8割以上は同社のろ過材を用いてつくられている。
メタウォーターは、2011年4月に「Water Business Cloud(ウォーター ビジネス クラウド、略称・WBC)を立ち上げ、2013年10月にはクラウドで利用できる上下水道インフラ管理サービス「Smart Field Service(スマート フィールド サービス)」の提供を開始した。両社はこのWBCの活用に関しても連携していく予定だ。