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埼玉県秩父農林振興センター

3.8km拡幅で基本設計/高原牧場の牧道、三沢橋架替も計画

2004/09/08 埼玉建設新聞

 県秩父農林振興センターは、皆野町・東秩父村で進める中山間事業・東秩父地区で、秩父高原牧場の牧道約3800mを拡幅整備する計画。当初は、粥新田峠に800m級の農道トンネルを計画したが、社会情勢などから見直し、牧道拡幅で対応することとした。現在、基本設計業務を、三祐コンサルタンツ埼玉事務所(杉戸町、電話0480-37-2431)へ委託、11月5日の納期に向け、作業を進めている。皆野側入口の三沢橋の対応についても、業務の中で検討している。

 同路線は、三沢坂本地区農道として実施するもので、皆野町三沢地内の県道長瀞玉淀自然公園線から県道三沢坂本線を結ぶ、牧道を拡幅するもので、計画延長3800m、幅員は2車線を確保し、路肩含め6・5mで検討している。現道は、舗装道路で、概ね3~4m程度の幅員。

 基本的に、現道拡幅で対応を予定している。地形が斜面となっている部分が多く、拡幅の際は山側を削るか谷側に擁壁を建てるなどの対応も出てくる。さらに、大型バスの通行を可能とするため、カーブがきつい部分の処理など、検討事項も多い。

 また、県道長瀞玉淀自然公園線からの入口部分には、三沢川に架かる三沢橋がある。現況は、橋長約15m、幅員約4mの1スパン鋼橋。基本設計業務では、同橋の対応も検討。牧道が拡幅となることで、同様に幅員拡大が必要と見られ、拡幅へ架け替えなどの対応方策を検討。また、橋長については、河川管理者と調整が必要となる。

 設計完了後は、地元や秩父高原牧場をはじめとした関係機関との調整を本格化させる。年度内は調整で終始しそうで、17年度以降、調整結果を基にした詳細設計や工事など、順次取り掛かる見込み。

 同路線に関しては、当初800m程度のトンネルを掘削していく計画だったが、社会情勢の変化などから、事業の効果を落とさず、計画を変更している。



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