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神奈川県平塚市

平塚市が浸水対策基本計画素案を公表

2014/04/22 日本工業経済新聞(神奈川版)

 平塚市は21日、集中豪雨などによりう浸水被害の軽減策をとりまとめた「平塚市浸水対策総合計画(素案)」をまとめ、公表するとともに、市民からの意見募集手続きを開始した。バイパス管、増補管の布設等のハードとともにソフト施策により軽減を図っていくほか、重点対策地区を設定し、集中的に取り組む考えだ。

 浸水対策は、近年の市街化の進展や集中豪雨の増加等により、下水道の雨水排除能力を超える雨水流出が頻繁に発生していることを踏まえ、策定する運びとなった。市によると、平塚駅周辺地区や大野地区では、雨水管きょの整備が図られ、浸水被害は減少しているものの、前記の理由から新たな浸水が発生しているという。

 素案では、これまで1時間に51㎜の雨に対応するという整備方針を見直し、ハード対策に加えソフト面での対応や、市民による自助。この他、地区を限定し集中的に取り組むこととした。

 ハード対策では、貯留施設の設置、雨水幹線をネットワーク化し、局所的な集中豪雨時において雨水を相互融通するこにより浸水の解消・軽減が図れるよう検討を進めていく。この他、管路の増強に向けては、密集市街地における施工性の点から流下能力の不足分を別の管路で流下させる増補管・バイパス管の整備をメーンに検討を図っていく。

 重点対策地区として、岡崎、横内、豊田打間木・東豊田、中原・東中原、御殿、新町、須賀の7地区を設定し、概ね30年度までを目標に床下浸水や通行可能レベルまで被害の軽減を図っていく。地区別に見ると、岡崎では雨水管きょに加え増補管を整備し、豊田打間木・東豊田ではバイパス管、増補管を布設する。中原・東中原と御殿では圧送、バイパス管の整備に当たる。新町は管きょバイパス管を布設する。須賀は、管きょと浸透施設の設置で軽減を図る。

 一方、自助事業として止水板設置や雨水浸透ますの設置を促していく。

 市では、5月20日まで意見を募ったうえ、計画をとりまとめていく。


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