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茨城県保健福祉部

来年度に旧建物解体/国立水戸病院移転

2004/09/17 日本工業経済新聞(茨城版)

 県保健福祉部は、県議会に提出されている「国立水戸病院の移転に伴う跡地に関する請願」について、調査結果を議会に報告した。それによると、現在の病院敷地(水戸市東原3丁目、約3・6ha)は県が病院に貸し付けており、新病院に移転後、旧病院建物を解体撤去した上で県に引き渡すことになっている。これらは来年度中に実施する予定という。

 また、跡地利用は、県の未利用地処分推進本部が「売却」を基本的方向としているため、それを前提に水戸市の意見も参考にしながら検討を進める、としている。

 跡地利用に関する請願は、市原毅氏(水戸市上水戸)ほか63名が提出。

 請願では、現在の病院は旧水戸高等学校の跡地に建てられたもので、その跡地は歴史上からも水戸市が確保すべきと指摘。

 また、水戸病院の移転に伴い、水戸市や周辺市町村の住民による病院利用の不便を考えると、水戸市のほぼ中央に位置する病院の必要性を強く感じるため、移転後の跡地利用策として<1>水戸協同病院など医療機関の誘致<2>教育文化センター(生涯学習センターや図書館、美術館などの複合施設)の建設-を挙げている。

 現在の病院は、水戸市東原3丁目4762-3に所在し、地積は3万6428・70㎡。水戸病院が茨城町桜の郷地内へ移転することに伴い、平成13年7月に県が桜の郷の県有地を水戸病院側に貸し付け、病院側が新病院の建設に着手。

 15年1月には、現病院の敷地と移転先敷地の交換契約を結び、所有権移転によって現病院敷地が県有地となり、それを県が水戸病院側に貸し付けている。

 県の調査では、病院側が新病院の移転開院後に、旧病院の建物の解体撤去を行った上で県に引き渡すことになっている。これらは来年度中に実施される予定。

 また、跡地利用については、県の未利用地処分推進本部が今年3月に「売却」を基本的な方向として打ち出しており、これを前提に水戸市の意見を参考に検討する、としている。

 一方、水戸市では、今年度に跡地の有効利用方策を検討するため、今月14日に跡地等利用検討業務委託の指名競争入札を行い、(株)ミカミ(水戸市)が135万円で落札した。

 委託した検討業務では、看護専門学校などの敷地も合わせた4万3516㎡を対象に、立地地区の現況や地域住民の意向などを踏まえ、跡地利用の課題整理や必要な施策などを取りまとめる。



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