山中湖村は、山中湖湖底に溜まった土砂浚渫工事に先立って湖の環境影響調査等を実施していた「山中湖土砂浚渫事業」について、これまで来年度からの工事着手を予定していたが、県内では前例の無い工事で、湖周辺には貴重な植物が生息しているなどから、慎重に事業を進めていくことになった。来年度には実施設計業務を予定し、18年度頃からの工事着手とする考えだ。
同事業では、山中湖(湖面積6・67平方km、水深約15m、周囲13・5km)の湖底に堆積した土砂を浚渫するにあたって、湖周辺における環境・水質調査のほか、土砂堆積のメカニズムや浚渫方法の調査などをこれまで実施してきた。
その結果、浚渫工事の実施について山梨県内で前例がないことや、湖周辺に貴重な植物が多く生息していることなどから、今後も設計業務のための調査を継続して煮詰め、実施設計に向けた調整を図りたいとしている。これには、新たに学識経験者の意見なども取り入れたい考えだ。このため、浚渫工事着手の本格的な動きは18年度となる見通しだ。