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浅川ダムで最終打設

2014/07/03 長野建設新聞

信濃川水系一級河川浅川国庫補助治水ダム建設事業で進められていた浅川ダムで2日、本体コンクリートの最終打設が行われ、ダム本体が完成した。

 浅川ダムは、長野市浅川一ノ瀬へ洪水調節目的とした重力式コンクリートダム。ダム高53m、堤頂長165m、堤体積14万3000立方m、総貯水容量110万立方m。洪水目的のため、普段は水を貯めない「穴あきダム」(流水型ダム)。

 同ダムは1977年に実施計画調査に入り、85年に建設採択、2000年9月に本体工事契約を結んだが、同年11月に田中知事(当時)が本体工事を一時中止。翌年2月の「脱ダム」宣言を経て、02年9月に本体工事契約を解除した。その後、ダムによらない治水対策の検討を進めたが流域協議会等の意見を踏まえ、県は抜本的な見直しを実施。06年からはダムを含めた治水計画の再検討を行い、県は最終的に「治水専用ダム」と「河川改修」を組み合わせを最適と判断。紆余曲折もあったが10年3月に浅川ダム本体工事契約を結び、同年5月浅川ダム本体工事着工。翌11年9月13日に堤体コンクリート初打設の後、工事は順調に進み、翌12年9月に定礎式を行った。

 2日に行われた最終打設に先立ち、施工者の大林・守谷・川中島JV主催による神事が執り行われた。その後、最終打設箇所に移動し、県浅川改良事務所の蓬田陽所長から「コンクリート打設作業開始せよ」と指示が出されると施工者から「了解しました。コンクリート打設作業を開始致します」と、最終打設作業を開始。旋回範囲85mのタワークレーンで運ばれた3立方mのコンクリートバケットから最後のコンクリート約10tのコンクリートが運搬され打設されると、出席者は万歳三唱して最終打設を祝った。


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