国土交通省は4日に「国土のグランドデザイン2050」を公表した。2050年を見据えた国土づくりの理念・考え方を示すもので、同日の会見で太田昭宏大臣はキーワードに「コンパクト+ネットワーク」を掲げた。基本戦略として「小さな拠点」と「高次地方都市連合」の構築を強調している。
集落が散在する地域で、日常生活に不可欠な機能を歩いて動ける範囲に集め、周辺地域とネットワークでつなぐ「小さな拠点」を全国5000箇所程度で形成することが柱。
そして複数の地方都市がネットワークを活用して一定規模の人口(概ね30万人)を確保し、相互に都市機能を分担して連携する「高次地方都市連合」を全国60~70箇所で構築する。
またリニア新幹線の整備により三大都市圏が結ばれ、世界最大の巨大都市圏を形成する。人・モノ・カネの高密度な連携を促進し、世界を先導していくことも掲げた。
災害に強い国土づくりの観点からは、日本海側と太平洋側との連携強化を位置づけた。