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千葉県印西地区環境整備事業組合

来年度で延命化着工/印西環境組合の印西クリーンC/主要設備の部分更新実施

2014/07/30 日刊建設タイムズ


 印西地区環境整備事業組合(印西市大塚1―1―1)は、次期中間処理施設が稼働するまでの間、現施設(印西クリーンセンター)の使用を続ける必要があることから、施設の延命化工事を実施する。本年度で工事の仕様書を作成するとともに、国に交付金を申請。併せて契約手続きを行い、交付金の内示を待って、来年6月議会に工事の契約案件を提案し、議決後の着工をめざす。工事は、主に老朽化し耐用年数を過ぎている2号炉と3号炉を対象に、2016年3月までの2か年で実施する予定。

 同組合では施設の老朽化に伴い、次期中間処理施設の整備を計画。08年12月に現在地での建て替えを提案したが、「他の場所も検討すべきではないか」との意見が出されため、現在地での建て替え計画を見直すこととした。見直しに伴い、09年6月に「次期中間処理施設整備検討委員会」を設置し、用地選定などの検討を開始。11年には候補地の中から千葉ニュータウン中央駅圏9住区西側の印西市多々羅田地先に建設場所を決定した。しかしその後、地元の反対などから管理者が建設予定地の撤回を表明。これにより事業は白紙に戻り、候補地の選定からやり直すことになった。現在は「次期中間処理施設整備事業用地検討委員会」を中心に候補地の選定作業が進められている。

 同センターは1~3号の3炉でごみの焼却処理を行っている。1、2号炉は86年3月に竣工、99年3月には3号炉を増設した。処理能力は1、2号炉が200t、3号炉が100tの合計300t。処理方式は全連続燃焼式。工事の施工はJFEエンジニアリング。

 同センターの延命化工事については、今月初めに同組合が地域住民を対象にした説明会を開催し、内容を説明した。

 予定している延命化工事(焼却施設)の主な内容は次の通り。

 ▽受入供給設備=①扉駆動用油圧装置部分更新②ごみクレーン部分更新③ごみ計量機部分更新

 ▽燃焼設備=①2号炉焼却炉部分更新②火格子駆動油圧装置部分更新③2号炉助燃バーナー更新④3号給塵装置更新⑤耐火物劣化個所更新

 ▽燃焼ガス冷却設備=①ボイラ劣化個所更新②蒸気式スートブロワ部分更新③ボイラ給水ポンプ部分更新④高圧低圧蒸気復水器部分更新⑤脱気器給水ポンプ部分更新⑥№1脱気器撤去

 ▽給排水設備=機器冷却水ポンプ更新

 ▽余熱利用設備=①小型蒸気発電機導入②蒸気タービン部分更新③タービン起動盤部分更新④発電機盤部分更新

 ▽通風設備=①押込送風機部分更新②冷却用送風機部分更新③二次燃焼用送風機部分更新④2号ノーズ壁冷却用送風機部分更新⑤誘引送風機部分更新⑥白防用送風機停止⑦3号炉用パージ用送風機更新⑧2号空気予熱器更新⑨煙突部分補修

 ▽灰出し設備=①灰出しコンベヤ更新②飛灰搬出設備部分更新③灰分散機更新④灰クレーン部分更新⑤灰押出し装置更新⑥磁選機撤去⑦金属コンベヤ撤去

 ▽雑設備=雑用空気圧縮機部分更新

 ▽電気設備=①低圧配電盤部分更新②動力制御設備部分更新③誘引送風機制御盤部分更新④無停電電源装置更新

 ▽計装設備=①中央監視操作盤部分更新②計装機器部分更新③ごみクレーン自動制御装置更新④データ処理装置更新⑤3号自動燃焼制御装置部分更新⑥ITV装置部分更新



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