新潟市秋葉区にある旧新津油田金津鉱場の国史跡指定を目指した基礎資料をまとめる委託業者の選定へ向けて12日、市の公開プレゼンテーション審査会が開かれた。参加は3者で、旧新津油田金津鉱場について▽史跡としての価値の見解▽保存活用方法▽技術力、組織体制▽そのほかの事項―の技術提案を行った。
同業務では、旧新津油田金津鉱場の文化財としての価値や今後の保存活用に向けた基礎資料をまとめるための総合調査を実施する。
各者は周辺施設や集落も視野に入れて調査することや、まちづくりの一環として新津丘陵を含めて保存に努める考えを示したほか、世界遺産に指定された史跡での実績や新潟大学、長岡技術科学大学との連携など、それぞれが独自の提案を行った。審査結果と委託者は18日に公表される。
旧新津油田金津鉱場は、かつて日本有数の産油量を誇り、当時の石油井戸や精製・備蓄施設などの採掘跡、日本の石油王と呼ばれた中野家の邸宅が残る。2007年には経済産業省より近代化産業遺産に認定されている。
【写真=公開で技術提案を審査した】