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茨城県港湾課

茨城港の諸情勢 日立港区は第3埠頭で埋立工やLNG基地建設

2014/10/08 日本工業経済新聞(茨城版)

 県土木部港湾課は、茨城港における各港区の情勢を県地方港湾審議会の中で説明した。そのうち日立港区では、完成自動車の物流拠点として第3埠頭の整備を進めているほか、新たなエネルギー拠点として東京ガス㈱によるLNG基地の建設が進められている。さらに震災復旧として防潮堤の整備などが計画が進む。

 日立港区は、完成自動車やバラ貨物などの多様な物流需要に対応する港。さらに近年では、新たなエネルギー拠点として計画が進められている。

 その代表格となるのが東京ガスによるLNG基地の建設。東京ガスでは、東京湾外での初めてのLNG輸入基地として、来年度末の稼働を目指して整備を進めている。東京ガスは東京湾3カ所のLNG基地から輸入しているが、東京湾外に初めてのLNG基地ができれば、いざという時に北関東の日立港から首都圏にLNGを供給することが可能となる。今後、(仮)日立鹿島幹線の整備も計画。

 また真岡の方にまでパイプラインを引く予定。順調に整備が進んでおり、これによって将来的には(仮)古河真岡幹線の計画も進む。国土強靭化にも資する計画となる。

 日立港については、ベンツや日産の完成自動車の輸出入台数が順調に増加。ただ置く場所が足りないことから、第3埠頭地区の埋立を進めている。本年度中に護岸締め切りを完了し、埋立工事に着手していく。約3年のうちに埋め立てて使えるようにしたい考えだ。残る課題としては、第3埠頭への岸壁整備となる。

 日立港区では、岸壁についてすべて震災からの復旧が完了。ただ埠頭用地の鋪装の一部と上屋については未完了。

 震災復旧を含め、社総交(社会資本整備総合交付金)を使用した防波堤(沖)のケーソン製作や上部嵩上げ、航路や泊地の浚渫、さらに津波高潮対策として国道245号沿いに防潮堤を整備するため順次調整していく。

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