県が2017年度の分譲開始を目標に整備を計画している袖ケ浦椎の森工業団地(袖ケ浦市)と茂原にいはる工業団地(茂原市)は、早期の分譲開始を目指し、本年度で造成工事を前倒しして実施する。工事は仮設道路工事と地盤改良工事で、本格的な造成に向けた準備工を実施する。
袖ケ浦椎の森工業団地は、県君津土木事務所が月内に仮設道路工を指名競争入札で発注し、その後、来月に地盤改良工の一般競争入札を公告する予定。茂原にいはる工業団地は、県長生土木事務所が発注に向けて工事の分割、一括など発注方法等を調整中。
事業費は県の9月補正予算で、工事費など7600万円と、ほかに限度額9億4700万円の債務負担行為を追加した。
このうち袖ケ浦椎の森工業団地は、事業費3800万円(既定と合わせ5億4700万円)と債務負担行為3億3100万円(同3億5700万円)。事業費の内訳は仮設道路工事1100万円(債務負担行為1700万円)、地盤改良工事2300万円(同3億1400万円)。
茂原にいはる工業団地は、事業費3800万円(同2億5500万円)と債務負担行為6億1600万円(同6億2700万円)。事業費の内訳は仮設道路工事3200万円(同4900万円)と地盤改良工事0(同5億6700万円)。
仮設道路工の完成後、来年度で本格的な造成工事に着工、15~17年度の3か年で造成を実施し、17年度からの分譲開始を目指す。
袖ケ浦椎の森工業団地の設計は、造成工が千代田コンサルタント(千葉事務所・千葉市中央区栄町42―11)、上水道が吉沢水道コンサルタント(千葉市中央区市場町6―18)、道路工が構造エンジニアリング(千葉市中央区新町24―9)、地盤改良工が川崎地質(東京都港区三田2―11―15)。委託金額は造成工1750万円、上水道480万円、道路工470万円、地盤改良工560万円(いずれも消費税抜き)。
同団地は第Ⅱ期として整備を計画。全体面積は50・2haで、分譲面積が約32ha。分譲用地は、企業の要望に応える自由な区画割りを可能にするよう、できるだけ平坦で広い土地を確保する。総事業費は約44億円を見込む。
一方、茂原にいはる工業団地の設計は、造成と軟弱地盤対策、A調整池をセントラルコンサルタント(東京都中央区晴海2―5―24)、仮設道路をアイコンサルタンツ(千葉市花見川区こてはし台1―9―7)、道路を和合建設コンサルタント(千葉市中央区新宿2―3―6)、緑地をセット設計事務所(東関東支店・千葉市若葉区貝塚町551―1)、B調整池を東洋技研コンサルタント(千葉営業所・千葉市稲毛区稲毛台町25―18―105)が担当。委託金額は造成1740万円、軟弱地盤対策1680万円、仮設道路340万円、道路1100万円、緑地715万円、A調整池1100万円、B調整池548万円(いずれも消費税抜き)。
造成は区域面積約43haを切盛土するもので、基本設計段階での土量は約79万立方mを予定。仮設道路は、東側の茂原市道からと北側の調整池付近の2か所に取付道路を設ける。延長は約1・07㎞。緑地は0・12haの緑地広場と環境緑地6か所0・87haを設ける。
同団地は区域面積が約42・6haで、このうち分譲面積には約19haを見込む。総事業費は約42億円を予定。