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栃木県県土整備部

板橋バイパス・土沢工区の大型構造物調査を11年夏に発注

1999/07/30 栃木建設新聞

 県土木部は、一般国道一二一号板橋バイパスに計画する五カ所の構造物のうち、土沢工区(今市市土沢地内、延長一、二〇〇m)内に設置する大型構造物の調査を実施する。一級河川田川、日光宇都宮道路、JR日光線の三カ所を横断する長大橋梁または高架橋の建設予備調査で、今年度事業費約七億円から概略検討、測量等の委託業務を配分し、今夏中に一括発注する予定。

 概略検討に入る土沢工区の構造物は、北側から田川を横断、さらにJR日光線とその直上部を交差して走るJHの日光宇都宮道路を跨ぐため、構造上三~四層の構造物と同等の高さになるという。概略検討では、構造物の設計にあたって用地幅を確定するための横断面測量、三カ所の横断に必要な延長などを調査し、地元をはじめ、JR、JHとの協議資料を作成することにしている。今月八日に日光土木事務所で行われた六社による指名競争入札が不調となったため、積算をし直し再入札することにした。

 このほか、今年度は引き続き、取得済み用地の切盛土工を推進するとともに、道路上の雨水流末処理施設を発注する予定。流末処理は現況の用水路を拡幅し、ボックスカルバートなどの二次製品を埋設する。発注時期は用地確保の見通しがつく秋以降の予定。

 板橋バイパスは、起点を今市市森友地内の一般国道一一九号(日光街道)、終点を同市板橋地内の一般国道一二一号(例幣使街道)とする総延長四、八〇〇m、幅員二五mの全線四車線の新設道路。地域高規格道路の候補路線で、西部広域幹線道路・例幣使バイパスの一部にも位置付けられる。施工区間は、計画四車線のうち暫定二車線での改築事業を進めている。総事業費は五十五億円。

 全区間を板橋(延長一、二〇〇m)、杉の沢(同一、八〇〇m)、土沢、森友(同六〇〇m)の四工区に設定。山林、農地、市街地など起伏の多い地形で、ほとんどが切盛土工事で占める。このうち終点側の板橋工区から用地取得を進め、二車線幅員(一二m)の切盛土工に着手している。

 想定される五カ所の構造物は、起点の一一九号との立体交差(オーバーパス)、森友工区内の赤堀川横断橋梁、土沢工区内の三カ所横断構造物、杉の沢工区内の南原小学校西側の高架橋、板橋工区終点の一二一号合流部。このうち土沢工区の三カ所横断構造物が規模、工法ともに重点工区となることから予備調査に着手することにした。



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