県は、JR甲府駅北口の県有地を候補地に構想する新県立図書館等複合施設整備につい同施設基本構想検討委員会での検討を本格化させており、年内には同報告書が提出される見通しだ。県ではこれを受けて、年明け早々にもパブリックコメントにより県民の意見を聞いた上で年度内に同構想を策定する。この中ではPFI事業導入の可能性検討も進められている。
県は、甲府市丸の内2丁目に既存の県立図書館について、建物の老朽化等が進んでいることや生涯学習センターが現在のニーズの多様化等に対応しきれない現状から合わせた改築等の整備を計画。整備にあたっては、市町村立図書館との役割分担を行ない、生涯学習社会やIT社会にふさわしい施設にするとともに、幅広い学習情報や県民が交流できる場を提供するため、生涯学習推進センターと一体化した複合施設の整備を検討することになった。
建設地については、利便性や用地確保の面などから、甲府市のシビックコア地区整備計画との整合も図ることができるJR甲府駅北口の県有地を候補地に予定。
また、施設の建設や運営等については、財政状況の厳しいなかで民間の資金やノウハウを活用するPFI方式の導入も視野に入れ検討を進めている。
県立図書館等複合施設基本構想検討委員会では、新たな学習拠点の在り方、機能、提供サービスの内容をはじめ、施設構成や運営方法の考え方等について論議を進めているほか、県生涯学習審議会でも同施設を集中・重点的に審議し「本県の学習活動の拠点となる同センターの重要性は計り知れず、今後も生涯学習の中心的な役割を担い、将来に向けた拠点施設であり続ける必要がある」と提言している。