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校舎はRC造5階建/3棟延べ面積1・5万㎡/藤岡中央高校の基本設計を公表

2004/11/17 群馬建設新聞

 県教育委員会管理課は16日、藤岡中央高校の基本設計を明らかにした。それによると、約5・5haの敷地を南側の学習ゾーンと、北側の運動ゾーンに区分して配置。学習ゾーンには、校舎棟、第1体育館、第2体育館の3棟を横一列に配置し、2階及び3階部分に渡り廊下を設置し各棟と接続させる。それぞれの施設規模(延べ床面積)は、校舎が約9000㎡(5階建て)、第1体育館が約4000㎡(3階建て)、第2体育館が約2200㎡(3階建て)。構造は、いずれもRC造。また、運動ゾーンには、400mトラックを備えたサッカー・ラグビー場(105m×68m)、硬式野球場、ソフトボール場、テニスコート、弓道場などを整備。グランドには冬期に砂塵が飛散するのを防止するため天然芝張りとする。さらに、自然環境にも配慮し太陽光発電や井水を利用するとともに、県産木材や県産瓦(校舎棟)を積極的に活用する。県の17年度を代表する大型事業の一つとして注目される工事は、施設建設、グランド整備ともに早期発注が見込まれ、18年夏頃に新天地へ移転するスケジュール。

 藤岡中央高校は、現在の藤岡高校と藤岡女子高校に代わる藤岡地区の中核校として、立石・中栗須地区に新設。学科は、数理科学科(2クラス)と文理総合科(4クラス)の2学科で構成、1学年の定員は240人(6クラス)。

 新施設整備における設計コンセプトは、同校設置の基本構想に基づき新高校にふさわしい学校施設を整備することを掲げ、敷地内を学習ゾーンと運動ゾーンに区分。学習ゾーンの校舎棟は南側に配置、南側正門からアプローチし自転車と自動車の動線を分離することで生徒の安全を確保する。また、これらの建物配置により、冬季の北風による砂塵の飛散防止や新幹線、高速道路からの騒音低減をはかる。

 各施設の概要として、校舎棟は5階建ての中廊下型とし、普通教室、特別教室、管理教室等を備え、生徒の利用を考慮したシンプルな平面配置とする。教室南面には、生徒の安全対策と夏の日射を防止するためバルコニーを設ける。このほか、車椅子対応トイレやエレベータ(2基)を設置し、建物のバリアフリー化を図る。校舎棟に隣接する第1体育館は、1階に柔剣道場、卓球場、トレーニングルームをレイアウトし、2階へバスケットボール2面を確保したアリーナを設ける。その横に設置する第2体育館は、1階にセミナーハウスを充て管理しやすいよう部室専用の出入り口を設ける。2階は、バスケットボール1面分のアリーナとする。

 部室は、第1・第2体育館の各階に配置し、1階の部室を屋外競技部用とし、2~3階を屋内競技部や文化部用の部室にあてる。これらの施設群の南側には、駐車場(約76台)及び自転車置場(約740台)を設け、第2体育館の東側へはテニスコート、弓道場を備える。

 設計は、県建築設計センター(前橋市元総社町2578-29電話027-255-1101)が担当。今回の教育委員会において、基本設計が承認となったことから、今後は実施設計へと移る。

 一方、用地取得については藤岡市を窓口に進め、これまでにメドが付いたことから、来週から文化財調査を行い、来年2月頃にも造成工に着手。

 このほか、今年度は17年4月の開校後、当面の間使用する藤岡女子校の施設整備として、共学化に伴う男子トイレへの改修やプレハブ校舎の設置等を行う。仮設施設は、生徒1学年分と校長室等の管理諸室に充て、リース契約とし賃貸コストを抑制するため12月頃に発注。これらの事業費として、当初予算で文化財調査費5535万円、敷地測量、造成費1億4909万9000円、藤岡女子高校の既存校舎トイレ等の改修費2365万1000円、仮校舎使賃料608万円などを計上している。



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