三条市・南蒲原郡栄町・同郡下田村の3市町村は、三条市塚野目地内にし尿処理施設の建設を計画している。処理規模は131/日を想定。工事は平成19年度から3か年で実施、平成22年度の稼動開始を目指す方針だ※これに伴い、三条市役所都市計画課ほかで環境影響評価方法書の縦覧を実施中(12月14日まで)。
三条市・栄町・下田村は現在、燕市を加えた4市町村で新潟県中越衛生処理組合(管理者・高橋一夫三条市長)を構成、燕市佐渡地内の処理施設においてし尿処理を行っている。しかし、現有施設は築40年程度が経過、設備の老朽化が著しいことなどから、施設の移転改築が計画されたもの。
建設予定地は、三条市塚野目地内の三条下水処理センター隣接地。計画によれば、必要用地面積は1万2000㎡とし、処理施設周辺に樹木等の緩衝帯を設置するほか、敷地西側には緑地公園を整備する予定。施設総面積には7000㎡、建築面積には1700~2700㎡を見込む。
処理施設に関しては「汚泥再生処理センター」として整備、発生汚泥は全量堆肥化する方針。処理方式は「浄化槽汚泥対応型膜分離高負荷脱窒素処理方式」で対応、処理規模は131/日を想定している(生し尿22/日、浄化槽汚泥92/日、農業集落排水汚泥17/日※変更の可能性あり)。
今後は、平成18年度までに環境影響評価書・整備計画書等を作成。平成19年度から工事に着工し、平成21年度の完成を目指す。
環境影響評価方法書作成業務、生活排水処理基本計画見直し及び施設整備基本計画策定業務は日本環境衛生センター(神奈川県川崎市)が担当。
※なお、燕市は今回の新施設建設には加わらず、単独でし尿処理を行う方針のため、同組合は新施設の供用開始と共に解散する予定。また、三条市・栄町・下田村の3市町村は来年5月1日に合併を計画していることから、新施設建設に係る予算措置及び工事の発注等は、今後合併後の新市において行われる見通し。合併協議会が先に纏めた新市建設計画には、「し尿処理施設建設事業」として事業費50億1175万円が盛り込まれている。