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取手東線の拡幅用地に/県南クリーンセンターの一部縮小

2004/11/25 日本工業経済新聞(茨城版)

 県は、取手地方広域下水道組合の終末処理場「県南クリーンセンター」(取手市小文間)の用地区域を一部縮小し、同センターの北側を東西に走る県道取手東線の拡幅用地にすることを計画している。区域の変更へ向けて、現在は取手都市計画及び伊奈都市計画の変更案の縦覧を行っているほか、案作成に係る公聴会を来月7日午後2時から同組合で開催する。

 取手市・藤代町・伊奈町の下水の排除は、汚水排水処理施設の早急な整備を行うため昭和55年12月に取手都市計画下水道を決定し、58年4月には伊奈都市計画下水道を決定。取手・藤代・伊奈公共下水道事業として、3市町で構成する取手地方広域下水道組合が整備を進めている。

 同下水道の終末処理場(県南クリーンセンター)は、55年12月に都市計画決定後、56年3月から用地取得や整備を開始し、60年10月に一部区域で供用を開始。引き続き、汚水処理区域の拡大に伴い計画的に設備や施設を増強している。

 一方で、終末処理場へのアクセスは主に県道取手東線が利用されているが、自動車交通量の増加に伴い交通渋滞の解消や歩行者などの安全性の向上が課題となっている。このため、県が県道拡幅事業を計画したが、終末処理場区域が県道に隣接しているため、その区域の一部を道路区域として使用する必要が生じた。

 県道の線形計画の作成にあたり、終末処理場を完全に避けることは、地形的な制約や事業期間、費用の面で非効率・非経済的なため、県と下水道管理者である同組合が協議を実施。

 このほど道路の必要区域が確定し、道路拡幅によって縮小される処理場の区域は将来の施設配置上、支障がないと判断した。また、県道の拡幅によって資材や汚泥などの搬出入時の利便性の向上も期待できるため、県道に隣接する本終末処理場区域の一部を縮小する都市計画の変更を計画した。

 変更する区域は、取手市大字小文間字利根耕地及び字台道南耕地の各一部。

 都市計画の変更案の閲覧場所および公聴会の問い合わせは、県土木部都市計画課(電話029-301-4588直通)または取手市役所都市整備部都市政策課(電話0297-74-2141代表)まで。



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