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山梨県甲府市

29街区外側に埋蔵物/甲府駅北口広場周辺レーダー調査結果/NHK移転誘致計画で

2004/12/07 山梨建設新聞

 甲府市はNHK甲府放送局の移転が予定される甲府駅周辺土地区画整理事業地内の「29街区」において今月8日に実施したレーダー探査の結果を明らかにした。その結果、甲府城の富士見櫓石垣の遺構と想定される埋蔵物は、29街区の外側にあることが判明。この結果を受け、市は「NHK甲府放送局の移転誘致に伴う施設建設に直ちに支障があるとは考えられないが、今後、誘致予定のNHKや仮換地先となる鉄道・運輸機構に同調査結果を報告し、今後の対応を協議していきたい」としている。

 甲府市はJR甲府駅周辺土地区画整理事業の計画で、北口2丁目地内の駅前ロータリー付近の通称「29街区」(4886㎡)にNHK甲府放送局の移転を誘致、今年4月にNHKと覚書を締結。同街区は甲府城北西隅乾櫓(富士見櫓)付近の遺構が埋蔵されていることが想定される位置にあるため、県考古学協会が重要な遺構が出土する可能性があるなどと指摘し、遺構の保護と移転場所の再考などを要望していた。

 これを受け、甲府市は同地周辺で地下埋設物等を調査するため非破壊(レーダー)探査を、パスコ山梨支店に委託し、今月8日の深夜~9日の明け方にかけて実施。同調査報告のなかでは、甲府城の一角である乾櫓の礎石等は、29街区外側の駅前広場計画敷地や都市計画道路愛宕町下条線の道路内に埋蔵していることが判明。乾櫓全体は29街区の敷地内外にわたり建築されていたものと考えられるが、29街区内の遺構については調査の結果埋蔵の確認が出来ない状況にあるとしている。



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