国土交通省は10日、16年10月分の建設工事受注動態統計調査をまとめ、公表した。それによると、受注高は4兆4030億円で、前年同月期に比べ4・8%減少した。このうち元請受注高は2兆9839億円で同5・8%減少し、下請受注高は1兆4191億円で、同2・6%減少した。
元請受注高のうち公共機関からの受注高は同17・9%減少し1兆1861億円、民間等からの受注高は同4・3%増加の1兆7978億円となった。業種別では、総合工事業が3兆1220億円、同7・8%減となり、先月の増加から再び減少に転じた。職別工事業が3922億円(同0・6%減)で、先月の増加から再び減少。設備工事業については8889億円(同5・1%増)と、2か月連続の増加となった。また、工事種類別では土木工事1兆662億円、同15・6%減となり18か月連続の減少。建築工事(建築設備工事を含む)1兆6652億円、同0・6%増、2か月連続の増加。機械装置等工事2525億円、同1・1%増となり、4か月連続の増加となった。
公共機関の受注工事額(1件500万円以上)は1兆1113億円で、前年同月比16・6%減少した。
発注者別にみると、国の機関からは3347億円、同比5・3%減で、8か月連続で減少。そのうち国は1788億円で同14・3%減、21か月連続の減少。公団・事業団874億円、独立行政法人496億円、政府系関連企業189億円、国以外の機関は1558億円、同7・6%増となり、5か月連続の増加となった。地方の機関からは、都道府県4006億円、同12・6%減、6か月連続の減少。市区町村3150億円、同27・8%減で、12か月連続の減少。地方公営企業427億円、同6・3%減で、4か月連続の減少。その他は183億円、同59・1%減と、先月の増加から再び減少に転じた。工事分類別で受注額の多いのは、「道路工事」3225億円、「治山・治水」1282億円、「下水道工事」1235億円だった。
民間等からの受注工事のうち建築工事・建築設備工事(1件5億円以上)は4136億円で、前年同月比2・9%増加した。工事種類別に受注工事額が多いのは「住宅」1591億円、「医療・福祉施設」792億円、「工場・発電所」478億円だった。
民間等からの受注工事で、土木工事及び機械装置等工事(1件500万円以上の工事)の受注工事額は2393億円で、前年同月に比べ7・9%増加した。発注者別では、農林漁業21億円(同比29・9%増)、鉱業・建設業140億円(同497・6%増)、製造業767億円(同2・4%減)、電気・ガス・熱供給・水道業383億円(同32・3%増)、運輸業401億円(同1・1%増)、情報通信業324億円(同1・9%減)、卸売・小売業31億円(同22・3%減)、金融・保険業13億円(同67・7%増)、不動産業123億円(同43・6%増)、サービス業147億円(同9・5%減)、その他43億円(同46・4%減)となった。工事種類別で、受注工事額が多いのは、「機械装置等工事」997億円、「電線路工事」337億円、「鉄道工事」331億円だった。