長野県建設業協会松筑支部(清澤由幸支部長)は9日、青年部(関川光寿部会長)、代人会(宮澤靖会長)とともに本年度第1回目となる工事現場安全パトロールを実施した。工事現場における第三者災害の防止と現場の安全管理の徹底を図るため、松本労働基準監督署と松本建設事務所および松本地方事務所関係課の指導、協力を得て実施したもの。パトロールでは各現場で労災に結びつくことがないかなどをチェックしながら安全施工を呼びかけた。
松筑建設会館に集合した関係者を前にあいさつに立った清澤支部長は「新聞をみると毎日毎週のように痛ましい労働災害が発生している。たまたま松筑管内における分会の会員の中では大きな事故等は発生していないが、産業全体では発生しており、それにはそれぞれ原因がある。これから冬期に向けて足場が悪くなってくる中、無事故無災害で新年を迎えられるよう有意義な一日にしてほしい」とパトロールの成果に期待。さらに「建設業全体の労災は昨年度よりも若干減っている。今後、ガードマン不足による交通労働災害が発生することのないよう、各現場で注意をしてほしい」と注意を促した。続いて佐藤労働衛生専門官は「分会長からもお話しがあったように、松本労働基準監督署管内の建設業の労災は昨年に比べ若干減少している。しかし、建設業の特徴的な労働災害ともいえる転落・墜落災害は発生しており、皆様にはパトロール先で、自分なりの墜落対応策を考えていただき、参考になる現場があったら勉強してほしい。また全産業において転倒災害が増えていることから、長野労働局としても転倒災害を減らすよう呼びかけており、各現場でつまづいたり転ぶ危険のある箇所を指摘してほしい」と呼びかけた。
パトロールは1班は筑北村や麻績村方面、2班は市内、3班は塩尻市方面、4班は波田方面の4班編成でそれぞれ4から5カ所の現場をパトロール。そのうち2班は最初に(砂)海岸寺沢東桐原1工区の防災・安全交付金(通常砂防)工事現場を訪れた。請負会社は小池組で工事概要は付替え道路工と管理用道路工。同社の現場代理人の山﨑祥平さんが工事内容や進捗を説明。パトロール員からは斜面におけるロープ設置や車止めの徹底等を呼びかけていた。
パトロールを終えた各班は松筑建設会館に戻り反省会を行った。