常陸大宮市は、平成17年度から21年度まで5か年の「過疎地域自立促進計画(後期)」を明らかにした。このうち御前山地域では、統合小学校や緒川中学校建設のほか、歴史民俗資料館建設や宮戸住宅建設、県営中山間地域総合整備、温泉保養センター施設周辺整備、宅地開発造成分譲(野口八幡地区)を計画。道路関連では市道59箇所をはじめ、農道9箇所、林道3箇所など-を盛り込んでいる。
《産業の振興》
【農業】
◆地形にあったほ場整備、農道整備を積極的に推進すると共に、農地の効率的な利用に努める
◆農業振興地域整備計画に基づく農用地区域内の転用を抑制するとともに、農地の流動化を図り、優良農家の育成に努める
【林業】
◆森林資源の育成及び有効利用を図るため、林業生産の基盤となる林道、間伐作業道の整備を積極的に推進する
◆緊急に整備する必要がある森林を市が整備し混交林への誘導を図るなど、森林の持つ公的機能を維持強化する
【地場産業】
◆陶芸組合の支援や新たな窯元を積極的に誘致・支援し、新たな地場産業として、陶芸の育成を図る
【観光・レクリエーション】
◆自然環境の保全を図りながら、本地域の持つ多様な観光資源を活用した個性的な観光地づくりの推進に努める
◆自然を活かした遊歩道・公園整備等を含め、御前山ダム周辺整備及び温泉保養センター施設周辺整備を推進する
《交通通信体系の整備、情報化及び地域間交流の促進》
【道路】
◆国道123号の野口地区の道路改良・那珂川大橋の架け替え、県道の未整備区間の整備を県に要望する
◆市道、農道、林道については、今後も計画的に整備を行い適切な管理に努める
【交通】
◆地域を結ぶコミュニティバス等の交通システムを構築し、市内移動の利便性の向上を図る
◆民間バス路線は、通勤・通学の足として、より利便性の高い運行を関係機関に要望する
【情報通信】
◆携帯電話等の不感地域を解消し、移動通信サービスの地域間格差を是正するため、移動通信用鉄塔施設を推進する
◆NHK茨城県域デジタルテレビ放送やブロードバンド等、進化の著しい情報通信基盤について、高度設備の整備を関係機関に要望する
《生活環境の整備》
【水道施設】
◆老朽管の布設替等を計画的に行い、水不足や水質保全を講じた施設の改良を進め、安全でおいしい水の供給に努める
【下水処理施設】
◆快適で安全な生活環境・自然環境のため、農業集落排水事業を計画的に整備するとともに浄化槽設置の促進を図る
【消防施設】
◆老朽した防火水槽の建設や自動車ポンプの更新等、地域防災計画により防災基盤の確立を図り、災害に強い地域づくりを推進する
【公営住宅】
◆若者の定住促進と地域振興、地域の活性化のため、生活水準の向上や利用者の利便性・快適性を考慮し、計画的に公営住宅の建設を図る
《教育の振興》
【学校教育】
◆統合小学校を建設するとともに、スクールバスの運行等、教育環境の充実を図る老朽化の進む中学校の改築を検討するとともに施設の充実を図る
【幼稚教育】
◆施設の充実を図るとともに、2年保育制度を導入する
【生涯学習】
◆地域における学習、集会施設としての市民センター、トレーニングセンターなどの整備に努める
【社会体育】
◆社会体育、スポーツ活動の振興を図るため、社会体育団体を育成・支援するとともに体育施設を計画的に整備する
《地域文化の振興等》
【地域文化の振興等】
◆歴史民俗資料館を整備し、地域の文化財を展示・保存するとともに調査研究の活性化を図る
◆大字を単位とした区長制度を導入し、地域コミュニティ組織として育成するとともに、活動の拠点となる集落集会施設の施設整備の推進と有効利用を図る
《集落の整備》
◆集落の再編は、地域住民の意向を充分に配慮し、住民理解のもとになされるものであり、その動向を見ながら施策を講ずることとする。今後は、増加が予想される宅地需要に対応し、若年層を中心とした地域への定住を促進するため、宅地分譲をはじめ、市営住宅を整備する