県央流域下水道事務所は流域下水道の県央処理区整備の一環として、玉村町にある処理場から利根川をはさんだ所にある北ポンプ場までの幹線管渠の二条化を計画、新年度からの工事着手を目指している。この整備は、既設の管路とは別に、新たな管路を埋設するもので延長は利根川を渡河する水管橋部分を除いて約1820m。事業実施にあたっては、国からの補助を取り入れて実施し、補助は県央処理区整備として交付されるため、増設工事を進めている処理場への配分額によって二条化整備への予算は増減する。このため、17年度の施工延長は流動的な面もあるが、現時点では300m程度を見込んでおり、施工場所は処理場側を予定している。
県央処理区は、前橋市、高崎市など県人口の約50%を占める地域をカバーする県内流域下水道のなかで最大処理区。
全体計画では、10系列の処理場を整備する。このうち、これまでに4系列目まで完成(19万4000立方m/日)し、現在5系列目を日本下水道事業団へ施工依頼して進めている。この増設工事の進捗と並行して市町村の枝線整備も順調に進捗しており、これに伴って処理量も増加している。
今回、管路の二条化を計画している処理場~北ポンプ場区間は、自然流下で送水できないことから圧送管で対応。1系統だけでは、修理や点検を行うことが出来ないことや、処理量の増加等を見据えて当初から2つの管を整備することを決めており、利根川をまたぐ既設の水管橋も二条化に対応できる形状になっている。
15年度から本格的な準備に着手し、設計をアジア航測(前橋市元総社町142電話027-253-3353)へ委託。
新管は、既設管と同じφ1000mmの鉄管を採用。埋設ルートは既設管との併行がメーンとなるが、コスト縮減やより効率的に施工するため、既設管を整備した当時には無かった道路等へも埋設する。また、掘削工法は推進工が中心とし一部開削工法でも対応する。
工事は、数か年に及ぶ見通しで交通渋滞に考慮しながら当面は処理場側から北進していく方針。工事初年度となる17年度は300m程度の実施を予定している。