自治医科大学附属大宮医療センター(川上正舒センター長)は、ベッド数200床を増床して、新病棟を建設する。約1・8haの建設地については現在、さいたま市が用地交渉を行っており、6月補正予算で用地購入費を計上する方針。新病棟の規模は明らかにされていないが、6階建て程度の施設と駐車場などが整備されるもよう。作業が順調に進めば、土地の賃貸契約締結後、敷地造成、本体に着手、20年度の開院が見込まれている。
自治医科大学附属大宮医療センターは、大宮区天沼町1丁目地内の、さいたま市防災センター隣接地に平成元年に開設。病床数408床、診療科14科で地域医療に貢献、災害拠点病院として県から指定を受けている。
今回の増床は、埼玉県地域保健医療計画における知事裁量権で、200床の増床が認められており、病院開設許可および見沼田圃土地利用審議会からの病院建設承認も受けている。
計画されている新病棟は、周産期、小児医療や高度医療、救急救命、高度医療などが想定されている。建設地は、既存病院南側に位置する芝川小学校と既存病棟に挟まれた約1・8ha。セントラルパーク第1期整備区域も隣接している。
建設にあたり同センターは、用地取得作業をさいたま市に依頼、市も医療体制の充実が図れるとして、これを承諾。買収交渉は順調に進んでいるという。
用地はまず、市が地権者から取得した後、同センターに賃貸。早ければ6月補正で用地費を予算措置する方針だ。
施設計画については、未公表としているが、実施設計業務まで進んでいるもよう。
このため、年度内にも着工し、20年度ごろの完成となりそう。市が西区島根地内に計画している仮称・市民医療センターと同時期の開院も見込まれる。
自治医科大学附属大宮医療センターは、平成元年12月、85床、診療科6科でスタート。その後、2年(55床)、3年68床、5年100床、10、11年には50床ずつ増床。15年9月には救急告示病院に指定、外来23万1307人、入院13万3618人(15年度実績)など、地域医療、高度医療に従事。200床の増床により、市立病院、さいたま日赤、社会福祉病院と、計画中の市民医療センターなど、市内の医療体制がさらに充実することになる。