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(独)都市再生機構埼玉地域支社

都市計画道路3路線を岩槻市内に延伸、11年度末の事業認可目指す

1998/07/31 埼玉建設新聞

 住宅・都市整備公団埼玉支社は、特定土地区画整理事業で整備する浦和東部第二地区の都市計画道路のうち、三路線を岩槻市内の岩槻南部新和西開発区域に延伸させる。各路線はいずれも綾瀬川に橋梁を架設して整備される。公団は現在、延伸させる対象路線と線形について最終的な調整を行っている。計画決定は年明けにも両市が縦覧を行う。計画決定後は、集合農地地区、共同住宅地区への換地申し出意向調査などを踏まえ、十一年度末の事業認可取得(大臣認可)を目指す。

 浦和東部と岩槻南部地区開発事業は、区域内に整備される地下鉄七号線浦和大門駅およびサッカーW杯大会会場となる県営サッカースタジアムを核とした国際アメニティタウンとしての拠点整備を行い、賑わいのある都市拠点を形成するとともに、綾瀬川流域総合治水対策との一体的都市整備を行い、水と緑などの自然環境と調和した都市拠点を形成することを目的に計画。

 整備地区は、浦和市地区が大門、上野田、中野田、下野田、南部領辻、玄蕃新田、高畑、寺山の各一部で面積は一八六ha。同区域内では県営サッカー場北側に美園一号線(W二五m)、地下鉄七号線車輌基地北部に同二号線(同)、車輌基地内を通る同三号線(同)と、浦和大門駅東口から幅員四〇mの浦和大門駅東口停車場線が都市計画決定されている。これらは南北に計画されている都計道浦和岩槻線(W三〇-四〇m)に接続されているものの、浦和岩槻線から行政境の綾瀬川間までの路線が設定されていないのが現状。区域内での整備計画は、地区公園と街区公園を設置するほか、調節池を二か所整備。また、区画街路は幅員六m以上で適宜配置。さらに、公団が一〇haの用地を先行取得し、換地や公共施設用地に充てる。

 一方、岩槻市地区は尾ケ崎、尾ケ崎新田、釣上、釣上新田の各一部が対象で、面積は七五ha。都市計画道路は区域内中央に設置し、地区南側の国道四六三号バイパスに接続させる。このほかの公共施設は平常時に多目的利用できる調整池一か所、近隣公園一か所と、街区公園を数か所に予定。公団の先行用地取得面積は五ha。

 十年度末の都市計画決定の焦点となっているのは、浦和岩槻線から岩槻市内への延伸ルート。計画では、美園一号、同二号と同三号ほか、浦和大門駅東口停車場線が候補に挙がっており、このうち三路線を新規計画決定する。綾瀬川に架設する橋の橋長は五-一〇m程度となる。

 十一年度の事業認可後は、住都公団から街区確定や路線測量、換地設計などの業務が発注され、十三年度完成予定のサッカースタジアム、同年開業予定の地下鉄七号線に合わせ、両施設周辺の道路整備などを優先して整備していくもよう。平均減歩率は四〇%。

 なお、浦和市側からの延伸ルート検討業務は昨年度、復建エンジニヤリング(中央区)に委託している。



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