記事

事業者
千葉県県土整備部

槇に基本・実施設計委託/幕張メッセ大規模改修/国際展示場改修で意匠設計

2016/07/19 日刊建設タイムズ

 幕張メッセの大規模改修に向けた取り組みが始まった。県県土整備部施設改修課が「幕張メッセ施設整備建築工事基本・実施設計」を、国際展示場をの設計を手がけた槇総合計画事務所(東京都渋谷区鉢山町13―4)に委託。先月14日付で随意契約を締結した。契約金額は予定価格7998万4800円(消費税込み)に対し7970万4000円(同)。委託工期は2017年12月15日。国際展示場の改修工事等の意匠設計を実施する。

 予定されている主な事業内容は、施設全体の電力を担う特別高圧受変電設備や停電時に防災機能を維持するための高圧発電設備等の更新、屋根・床の張り替え、自動制御設備・消火設備の更新、エレベーター増設、トイレ・中央エントランスのリニューアルなど。

 このうち今回の設計では、特別高圧受変電設備・高圧発電設備更新の基本・実施設計、中央エントランス大規模改修工事の基本設計、エレベーター増設・改修、トイレ改修工事等の実施設計などを実施する。

 トイレは、壁・床・天井等の張り替えや洋式化などの全面リニューアルを行い、幕張メッセの玄関口の中央エントランスホールは機能向上を図る。エレベーターは、未設置の展示ホールなどに増設するとともに、既存設備の更新を行う。

 幕張メッセは開設から25年以上を経過し、施設・設備の老朽化が進んでいる。今後の競争力の強化のため、大規模改修工事を実施。2020年の東京オリンピックでレスリング、フェンシング、テコンドーの3競技、パラリンピックでゴールボールなど4競技の会場になることが決定している。このため、競技が支障なく運営できるよう設備などの必要な整備を行う。

 幕張メッセの整備では、14年度に槇総合計画事務所に委託し国際展示場の更新計画を策定。16~31年度の中期更新計画と16~40年度の長期更新計画をまとめ、北ホールの大屋根改修、南ホールの床改修、南側カーテンウォールの改修、国際展示場の機械設備及び電気設備の改修を計画した。本年度から30年度までの15か年で行う大規模改修事業には、総事業費160億円を投入する。

 幕張メッセは、21万㎡の広大な敷地に、国際展示場、国際会議場、幕張イベントホールの3施設で構成される、日本を代表する複合コンベンション施設。

 このうち国際展示場は、敷地面積が約17万3820㎡。面積は、1~8ホール及び共用部棟を合わせた9万9106㎡と、9~11ホールの3万7190㎡を合わせた総延べ約13万6296㎡。

 1~8ホール及び共用部棟は89年9月の竣工でRC造・S造地下1階地上3階建て、9~11ホールは97年9月の竣工でS造・SRC造・RC造地上2階建て。国際展示場の設計は槇総合計画事務所、工事は清水・大林・三井JVが施工。

記事資料

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら