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国土交通省八ッ場ダム工事事務所

2、3号橋が本格化/17年度は5橋中心に橋梁整備

2005/02/08 群馬建設新聞

 八ッ場ダム建設事業を進めている国土交通省八ッ場ダム工事事務所は、今後予定している主な橋梁の概要及び今後のスケジュール等を明らかにした。それによると、県道林吾妻線上で進めている2号橋と大沢橋、付け替え国道145号の3号橋と久森沢橋、立馬橋の計5橋が中心。2号橋の下部工は17年度下期に予定、3号橋について、17年度にA1、A2橋台及びP1橋脚を発注する計画だ。さらに、(仮称)室沢橋と(仮称)白砂川橋の建設も計画している。

 県道林吾妻線に架かる2号橋は、ダム湖を跨いで川原湯代替地上湯原地区と林代替地を結ぶ橋長590m、全幅16m(車道7m、両側歩道3m)、5径間のエクストラドーズド橋。残る下部工は、17年度下期に発注、上部工は、18年度に着手したい意向だ。2号橋の設計は、建設技術研究所(東京都中央区日本橋本町4-9-11電話03-3668-0451)が担当した。

 (仮称)大沢橋は、打越地区と上湯原地区を結ぶ、施工済みの川原湯温泉トンネル東側出口付近の大沢に架かる橋長97・4m、幅員13・5m(2車線)で、1スパンの鋼方杖ラーメン橋。橋台は逆T式橋台。同橋は、代替地間を結ぶ主要な橋梁となるほか、工事期間中は工事用道路としても重要な役割を果たすため、早期の完成を目指すとしている。A1橋台は15年度に発注済みで、残る大沢地区代替地側のA2橋台は、同地区代替地造成工事に引き続き施工、上部工は18年度からを計画している。設計は、建設環境研究所(東京都豊島区東池袋2-23-3電話03-3988-1818)が担当した。

 県道林吾妻線は、代替地間を結ぶ主要な道路となる。同線は、林地区の付け替え国道145号から、2号橋でダム湖を渡り川原湯地区を通って、吾妻峡トンネルで三島地区を経由し吾妻町の岩下地区までを結ぶ全長8540mの県道。ダム完成後は地域住民の生活を支える主要な道路となるほか、代替地造成のための工事用道路の役割も兼ねているため、同事務所では急ピッチで工事を進めている。

 付け替え国道145号で進められている3号橋は、長野原町林地区から横壁地区を結ぶ5径間連続PCY脚ラーメン橋で、橋長は約450m、幅員は車道8m、歩道3mとなっている。P2、P3橋脚は、すでに完成しており、P4は施工中。残るA1、A2橋台とP1橋脚は、17年度に発注し、上部工は18年度に着工、19年度の完成を目指す。設計は、東京建設コンサルタント(東京都豊島区池袋2-43-1電話03-3982-9281)が担当。

 (仮称)久森沢橋は、付け替え国道145号林地区の久森沢へ架設され、久森トンネル出口から林地区の代替地へと架けられる。橋長は226・5m(W12・85m)の2径間連続トラス橋で、橋台は逆T式の直接基礎、橋脚は張り出し型の深礎杭基礎(φ2500mm、L5m×4本)。A2橋台、A1橋台及びP1橋脚は、すでに発注済み。上部工については、立馬橋の上部工の完成後引き続き着手する。設計は、ダイヤコンサルタント(東京都千代田区岩本町1-7-4電話03-5835-1711)が担当した。

 立馬橋は、久森沢橋に連続して林代替地へ架けられ、橋長47m(W12・85m)、1スパンの単純鋼箱桁橋、橋台は逆T式で、基礎は直接基礎。15年度には、A1橋台を発注し、A2橋台及び上部工も16年度に発注した。残る床版舗装工については、上部工完成時期に合わせ発注する。設計は、ドーコン(東京都港区浜松町2-6-2-502電話03-5473-1301)が担当した。

 付け替え国道145号は、国道145号長野原バイパスから、横壁地区の代替地を通過し、3号橋でダム湖を渡り、林地区、川原畑地区の代替地を通り、鍛冶屋沢を越え松谷地区の荒神橋交差点に接続する全延長10・84mの道路。このうち同事務所は6・5kmを担当しており、県が残りの約4km(鍛冶屋沢工区)を担当している。



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