久慈郡大子町はこのほど、平成１７年度から２１年度まで５か年における「過疎地域自立促進計画（後期）」を明らかにした。この計画は、平成１２年度から１６年度の前期計画に続いて策定されたもの。主なものとして、袋田の滝周辺整備をはじめ、袋田温泉と湯沢温泉の開発事業、南中学校など小中学校４校における校舎・体育館の大規模改造、池田保育所の改築、磯部住宅の建て替え、上野宮配水池の築造、大子浄水場調整池の築造－などを計画に挙げている。このほか町道８箇所、農道３箇所、林道４箇所で道路の整備計画を盛り込んだ。

　過疎地域自立促進計画は、昭和４６年度における過疎地域対策緊急措置法の過疎地域指定を背景に、過疎地域からの脱却と、大子町第４次総合計画の将来像「自然と共生する豊かな大子」を目指すもの。

　主に、大子駅前中心市街地の活性化をはじめ、国道１１８号袋田バイパスや国道４６１号、県道、町道、農林道の各整備。保健福祉や生活排水処理事業、学校・社会教育環境の整備、住宅・宅地の整備など、様々な施策を実施していく。

　今回の後期計画では前期と同様に、<１>産業の振興<２>交通通信体系の整備・情報化および地域間交流の促進<３>生活環境の整備<４>高齢者等の保健および福祉の向上および増進<５>医療の確保<６>教育の振興<７>地域文化の振興等<８>集落の整備－の各項目を設定。

　このうち<１>では、袋田の滝の新観瀑台建設やトンネル改修のほか、池田温泉機場の改修、袋田温泉・湯沢温泉の開発事業、大子温泉保養センターおよび町営観光施設のリニューアル事業、八溝山の展望台改修工事、袋田・月居山観光道路建設などの各事業を推進。

　<２>では、松久保線や後冥賀線など町道８箇所をはじめ、農道３箇所、滝沢線や八溝線などの林道４箇所において、道路整備事業を計画している。

　また<３>では、上野宮配水池改築や大子浄水場の浄水池築造のほか、芦野倉地内における老朽管の更新（Ｌ３４００ｍ）、久慈川東・西区域の下水道事業、し尿・浄化槽汚泥貯留槽３００㎡の設置、消防訓練塔の設置、磯部住宅など町営住宅の建て替え、廃校等の利活用調査を予定。

　<４>では、池田保育所の用地取得と改築をはじめ、若草会が主体となる精神障害者社会復帰施設の整備に補助する方針。

　学校関連の<６>では、さはら小学校体育館をはじめ、南中学校校舎、生瀬中学校体育館、依上小学校体育館の４箇所で大規模改造を予定。このほか下野宮東区の集会所新築（Ｗ造平家建て延べ１３２・２㎡）を計画に盛り込んでいる。